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定時制高校とは?全日制・通信制との違いや卒業年数・学費を解説

高校生

「定時制高校ってどんな学校?」「不登校でも入学できるの?」と疑問に思っていませんか。

定時制高校は、夜間や昼間など決められた時間帯に授業を受けながら、高校卒業を目指せる学校です。かつては働きながら通う学校というイメージが強くありましたが、現在では、不登校を経験したお子さんや、自分の生活に合わせて学びたい方にとっても、進路の選択肢の一つとなっています。

この記事では、定時制高校の仕組みや全日制・通信制高校との違い、卒業までの年数、学費、入試について分かりやすく解説します。また、不登校経験者が学校を選ぶ際のポイントも紹介するので、お子さんに合った進路を考える参考にしてください。

定時制高校とは?全日制・通信制との違い

定時制高校とは、夜間や昼間など、決められた時間帯に授業を行う定時制課程を設置した高校のことです。

全日制高校と比べて1日あたりの授業時間が短い学校が多く、仕事や家庭の事情、体調などに合わせて学習しやすい特徴があります。

定時制高校を卒業すると、全日制高校や通信制高校と同じ高校卒業資格を取得できます。

定時制高校の仕組みと特徴

定時制高校では、基本的に週5日程度、決められた時間帯に登校して授業を受けます。

全日制高校が1日6時限程度の授業を行うのに対し、定時制高校では1日4時限程度の学校が多く、授業時間が短いことが特徴です。

また、定時制高校には夜間に授業を行う学校だけでなく、午前中や午後に学べる学校もあります。

もともとは働きながら学ぶ人のために設けられた制度ですが、現在では不登校経験者や、さまざまな事情で全日制高校への通学が難しい生徒なども学んでいます。

ただし、授業時間や学校生活の仕組みは学校によって異なるため、入学前に確認することが大切です。

全日制・通信制高校との比較

定時制高校と全日制・通信制高校の主な違いは、登校頻度や学習方法、卒業までの年数です。

比較項目全日制高校定時制高校通信制高校
学習方法対面授業が中心対面授業が中心自宅学習・レポート・スクーリングが中心
登校頻度週5日程度週5日程度が基本学校やコースによって異なる
授業時間朝から夕方まで昼間や夜間の決められた時間帯自宅学習中心で比較的自由
卒業年数原則3年3年または4年など3年以上
卒業資格高校卒業資格高校卒業資格高校卒業資格

定時制高校は、全日制高校と同じように教室で授業を受けながら、1日の学習時間を比較的短くできる点が特徴です。

一方、通信制高校は自宅学習を中心に進められるため、毎日の登校が難しいお子さんにも選択しやすい学習形式です。

ただし、通信制高校でもスクーリングと呼ばれる面接指導などへの参加が必要で、登校日数は学校やコースによって異なります。

通信制高校の詳しい仕組みについては、こちらの記事も参考にしてください。

また、定時制高校と通信制高校のどちらに進学するか迷っている方は、こちらの記事も参考にしてください。それぞれの学費や特徴を比較することで、お子さんに合った進路を考えやすくなります。

定時制高校の授業時間と時間割

定時制高校には、夜間に授業を行う学校や昼間に学べる学校、複数の時間帯から選べる学校があります。

生活リズムや通学のしやすさに合わせて学校を選べるため、自分に合った学習環境を見つけやすい点が特徴です。

夜間定時制の通学時間と1日の流れ

夜間定時制は、主に夕方から夜にかけて授業を行う学校です。

一般的には17時頃から21時頃までの間に、1日4時限程度の授業を受けます。ただし、実際の授業開始時刻や終了時刻は学校によって異なります。

夜間定時制には、次のような特徴があります。

  • 日中の時間を活用できる: 仕事やアルバイト、家庭の事情などと学習を両立しやすくなります。
  • 1日の授業時間が短い: 全日制高校よりも短い時間で授業を受けられる場合があります。
  • 給食を提供する学校もある: 一部の夜間定時制では、生徒の食生活を支えるために給食を実施しています。

日中の時間を自由に使いやすい一方で、夜間の通学となるため、帰宅時間や生活リズムについても考える必要があります。

昼間二部制・三部制の仕組み

昼間定時制は、午前中や午後などの時間帯に授業を受けられる学校です。

複数の時間帯を設けている学校では、主に次のような仕組みがあります。

  • 昼間二部制: 午前部と午後部など、2つの時間帯に分けて授業を行います。
  • 三部制: 午前部・午後部・夜間部など、3つの時間帯を設けています。
  • 柔軟な履修制度: 学校によっては、自分が所属する部以外の授業も受けられます。

例えば、朝早い時間の登校に不安がある場合には、午後から授業が始まる学校が選択肢になることもあります。

また、他の時間帯の授業を組み合わせて履修することで、3年間での卒業を目指せる学校もあります。

ただし、すべての学校で時間帯を自由に選べるわけではないため、入学前に時間割や履修制度を確認しましょう。

定時制高校の卒業までの年数と条件

定時制高校の修業年限は法律上3年以上と定められており、3年または4年などで卒業を目指します。

卒業には、74単位以上で各学校が定める単位数を修得することに加え、学校が定める卒業条件を満たす必要があります。

4年で卒業する場合

定時制高校では、1日4時限程度の授業を受けながら、4年間で卒業を目指すカリキュラムを設けている学校があります。

全日制高校よりも1日の授業時間が短いため、仕事や趣味、体調管理などと学習を両立しやすいことが特徴です。

また、1日に受ける授業数が少ないことで、学校生活への負担を抑えながら通学できる場合もあります。

ただし、4年間通う必要がある場合は、卒業までの期間が全日制高校より長くなる点に注意しましょう。

3年で卒業する方法

定時制高校の中には、3年間で卒業を目指せる学校もあります。

3年間で卒業するためには、卒業に必要な単位を計画的に修得することが重要です。

学校によっては、次のような方法を利用できます。

  • 他部履修: 自分が所属する時間帯以外の授業も履修して単位を修得する方法です。
  • 定通併修: 定時制高校に在籍しながら、通信制課程の一部の科目を履修して単位を修得する方法です。
  • 学校が認める学習活動の単位認定: 一定の条件を満たす資格取得などが単位として認められる場合があります。

ただし、これらの制度を利用できるかどうかは学校によって異なります。

3年間での卒業を希望する場合は、入学前に学校へ相談し、必要な単位数や履修方法を確認しておきましょう。

定時制高校の入試と偏差値

定時制高校への進学を考える際、入学試験の内容や必要な学力が気になる方もいるでしょう。

定時制高校の入試は、学校や自治体によって選抜方法が異なります。そのため、すべての定時制高校に共通する難易度や偏差値の目安があるわけではありません。

入試の仕組みと選抜方法

定時制高校の入試では、学力検査や面接、作文、調査書などを組み合わせて選抜を行うことがあります。

主な選抜方法は次のとおりです。

  • 学力検査: 国語・数学・英語などの教科について、基礎学力を確認します。
  • 面接: 志望理由や高校生活への希望などを確認します。
  • 作文・小論文: 自分の考えや経験を文章で表現します。
  • 調査書: 中学校での成績や学校生活の状況などを確認します。

ただし、実施する試験や評価方法は学校によって異なります。

また、偏差値が公表されていない学校もあるため、偏差値だけで入学の難易度を判断することはできません。

志望校の入試内容を確認し、必要に応じて過去問題や面接対策に取り組むことが大切です。

不登校経験者への入試上の配慮

定時制高校の中には、不登校経験者への配慮を取り入れた入試制度を設けている学校もあります。

例えば、東京都のチャレンジスクールでは、学力検査や調査書を用いず、志願申告書・個人面接・作文によって選抜を行っています。

このような学校では、中学校時代の成績だけでなく、入学後にどのような学校生活を送りたいかといった点も評価されます。

ただし、すべての定時制高校が同じ選抜方法を採用しているわけではありません。

また、不登校経験があるからといって、必ず合格できるわけでもありません。

欠席日数や学力に不安がある場合は、志望校の募集要項を確認するとともに、中学校の先生や進路相談窓口に相談するとよいでしょう。

不登校経験者向けの学校について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

定時制高校の学費と支援制度

定時制高校の学費は、公立か私立かによって異なります。

特に公立の定時制高校は、私立高校と比べて授業料の負担を抑えやすい傾向があります。

ただし、授業料以外にも教材費や学校行事の費用などが必要になるため、入学前に確認しておきましょう。

公立・私立の学費の目安

公立定時制高校の授業料は自治体や学校によって異なります。

例えば、東京都立の定時制高校では、授業料と入学料が次のように定められています。

項目金額
授業料(定時制課程)年間32,400円
授業料(定時制単位制課程)1単位あたり1,740円
入学料2,100円

※東京都立高校の例です。就学支援金などの適用前の金額であり、学校や地域によって異なります。

一方、私立定時制高校の学費は学校ごとの差が大きいため、志望校の募集要項で確認することが重要です。

また、授業料以外にも次のような費用が発生する場合があります。

  • 教科書代・教材費
  • 制服代・学用品費
  • 通学交通費
  • 給食費
  • 修学旅行などの積立金
  • 学校行事や部活動にかかる費用

学費を比較する際は、授業料だけでなく、卒業までにかかる費用全体を確認しましょう。

就学支援金と授業料減免制度

定時制高校では、国や自治体の支援制度を利用することで、授業料などの経済的な負担を軽減できる場合があります。

代表的な制度が、高等学校等就学支援金制度です。

2026年4月から高等学校等就学支援金制度の所得制限が撤廃され、世帯年収にかかわらず授業料の支援を受けられるようになりました。

公立定時制高校では、受給資格を満たす場合、授業料が実質無料になります。ただし、国籍・在留資格や在学期間などの要件があり、申請も必要です。

また、授業料以外の費用については、高校生等奨学給付金や自治体独自の支援制度を利用できる場合があります。

ただし、支援制度の対象や条件はそれぞれ異なります。

(参考文献:文部科学省の高等学校等就学支援金制度に関するQ&A)

定時制高校に通う生徒と学校の雰囲気

定時制高校には、中学校卒業後に進学する生徒だけでなく、働きながら学ぶ人や高校を中退して再入学した人など、さまざまな背景を持つ生徒が在籍しています。

ただし、生徒の年齢層や学校の雰囲気は学校によって大きく異なります。

在校生の年齢層や特徴

定時制高校では、10代の生徒を中心に、幅広い年齢層の人が学んでいます。

例えば、次のような生徒が在籍する場合があります。

  • 中学校卒業後に進学した生徒
  • 不登校を経験した生徒
  • 仕事と学習を両立している生徒
  • 高校を中退した後に学び直している生徒
  • 外国にルーツを持つ生徒

さまざまな背景を持つ人と交流できることは、定時制高校の特徴の一つです。

一方で、同年代の生徒が多い学校もあれば、社会人が在籍している学校もあるため、事前に学校説明会や見学に参加して雰囲気を確かめることをおすすめします。

不登校経験者へのサポート体制

定時制高校の中には、不登校経験者や学校生活に不安を抱える生徒に向けて、学習面や生活面の支援を行っている学校もあります。

例えば、次のようなサポートが考えられます。

  • 学習面の支援: 中学校の学習内容の復習や、理解度に合わせた指導を行います。
  • 相談体制: 担任やスクールカウンセラーなどに学校生活の悩みを相談できます。
  • 生活面への配慮: 生徒の状況に応じて、通学や学校生活について相談できる場合があります。

ただし、これらの支援がすべての定時制高校で受けられるわけではありません。

特に不登校を経験したお子さんの場合は、学習支援だけでなく、安心して相談できる先生がいるか、無理なく通える環境かどうかも重要です。

定時制高校のメリット・デメリット

定時制高校には、生活に合わせて学びやすいというメリットがある一方で、毎日の通学が必要になるなどの注意点もあります。

進学後の負担を減らすためにも、メリットとデメリットの両方を理解しておきましょう。

定時制高校のメリット

定時制高校の主なメリットは次のとおりです。

  • 1日の授業時間が比較的短い: 全日制高校よりも短い時間で学べるため、学習と日常生活を両立しやすい場合があります。
  • 昼間や夜間などの時間帯を選べる: 自分の生活リズムに合った学校を探せます。
  • 高校卒業資格を取得できる: 全日制高校や通信制高校と同じ高校卒業資格を取得できます。
  • さまざまな背景を持つ生徒と交流できる: 年齢や経験の異なる人と関わる機会があります。
  • 公立では授業料の負担を抑えやすい: 支援制度を利用できる場合もあります。

特に、毎日の登校を続けながら、1日あたりの学校生活の負担を抑えたい人にとっては、選択肢の一つとなるでしょう。

定時制高校のデメリット

一方で、次のようなデメリットも考えられます。

  • 基本的に毎日の登校が必要: 通信制高校と比べると、通学の負担が大きくなる場合があります。
  • 卒業までに4年かかる学校もある: 3年間での卒業を希望する場合は、履修制度の確認が必要です。
  • 学校によって選べる時間帯が異なる: 必ずしも希望する時間帯に通えるとは限りません。
  • 夜間定時制では帰宅時間が遅くなる: 通学時間や生活リズムへの影響を考える必要があります。

特に不登校経験のあるお子さんの場合は、授業時間が短いことだけでなく、継続して登校できそうかどうかも大切な判断基準です。

学校の特徴だけでなく、お子さんの現在の状況や希望も踏まえて進路を検討しましょう。

不登校経験者は定時制と通信制のどちらが向いている?

不登校を経験したお子さんの進路として、定時制高校と通信制高校のどちらを選ぶべきか悩む保護者の方もいるでしょう。

どちらにも特徴があり、不登校経験者に必ずどちらかが向いているというわけではありません。

大切なのは、お子さんの生活リズムや通学への不安、希望する学習スタイルに合っているかを考えることです。

定時制高校が向いている人

定時制高校は、次のような人に向いている場合があります。

  • 毎日決まった時間に登校して学びたい人
  • 先生から直接授業を受けたい人
  • 自宅学習だけでは勉強を続けることが難しい人
  • 友人や先生と交流しながら学校生活を送りたい人
  • 1日の授業時間を比較的短くしたい人

定時制高校は、全日制高校に近い形で学校生活を送りながら、授業時間や時間帯を調整しやすいことが特徴です。

ただし、毎日の通学が基本となるため、継続して登校することに不安がある場合は慎重に検討する必要があります。

通信制高校が向いている人

通信制高校は、次のような人に向いている場合があります。

  • 毎日の登校に不安がある人
  • 自宅での学習を中心に進めたい人
  • 自分のペースで学習したい人
  • 体調や生活リズムに合わせて勉強したい人
  • 学校での人間関係に負担を感じている人

通信制高校は、レポート提出やスクーリングなどを通じて単位を修得する仕組みです。

登校頻度を抑えながら学べる学校もあるため、不登校を経験したお子さんにとっても選択肢の一つとなります。

一方で、自宅学習を自分で進める必要があるため、学習計画の管理やレポート提出に不安を感じる場合もあるでしょう。

そのような場合には、学習面や学校生活を支援するサポート校の利用も検討できます。

学校に通うことが不安な場合の選択肢

「高校には進学したいけれど、毎日通えるか不安」「勉強が遅れているので授業についていけるか心配」と感じているお子さんもいるでしょう。

その場合は、定時制高校や通信制高校だけでなく、フリースクールや通信制高校のサポート校なども含めて学習環境を考えることが大切です。

フリースクールは、主に学校に通いづらさを感じているお子さんが、自分に合ったペースで学習や交流を行える民間の学びの場です。

また、サポート校は、通信制高校に在籍する生徒の学習や学校生活を支援する施設です。サポート校だけで高校卒業資格を取得することはできませんが、通信制高校と組み合わせて利用することで、学習面や生活面の支援を受けられます。

不登校経験者の進路は、定時制高校だけに限られません。お子さんの気持ちを大切にしながら、安心して学べる場所を探してみましょう。

進路の選択肢について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

まとめ

定時制高校は、夜間や昼間などの決められた時間帯に授業を受けながら、自分の生活に合わせて高校卒業を目指せる学校です。

卒業までの年数は学校や履修方法によって異なり、3年または4年などで卒業を目指します。

全日制高校と同じように高校卒業資格を取得できるため、不登校を経験したお子さんにとっても進路の選択肢の一つです。

ただし、定時制高校は基本的に決められた日に登校する必要があるため、毎日の通学に不安がある場合は、通信制高校やサポート校も含めて検討するとよいでしょう。

大切なのは、お子さんの現在の状況や希望に合った学習環境を選ぶことです。学校生活や人間関係、学習面に不安がある場合は、無理に進路を決めず、さまざまな学び方を比較してみてください。

通信制高校での学習を支援するサポート校や、不登校のお子さんが安心して過ごせるフリースクールなど、学校以外の学びの場について相談することも一つの方法です。

学研WILL学園は、通信制高校のサポート校とフリースクールの機能をあわせ持つ学びの場として、不登校経験のあるお子さんや、学校生活・人間関係・学習面に不安を抱えるご家庭を支えています。

今のお子さんに合った学び方や居場所について悩まれている方は、まずは一度ご相談ください。