「学校に行けていないけれど、内申点はどうなるの?」「欠席が多いと高校受験で不利になるのでは?」と不安を感じている保護者の方は少なくありません。
結論から言えば、不登校であっても内申点を確保する方法や、内申点を重視しない高校選びの選択肢は数多く存在します。この記事では、不登校における内申点の仕組みと、高校受験を成功させるための具体的な対策を分かりやすく解説します。
不登校の内申点の評価基準と仕組み

内申点とは、中学校での成績や生活態度を数値化したもので、高校入試の合否判定に用いられる「調査書(内申書)」の評定を指します。不登校の場合、この点数がどう算出されるのかを正しく理解することが第一歩です。
欠席日数が内申点に与える直接的な影響
内申点は、各教科の「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点で評価されます。不登校で授業に出席できないと、特に「主体的に学習に取り組む態度」の評価が難しくなり、結果として評定が低くなる傾向があります。
出席日数が極端に少ない場合、通知表の成績が「1」になったり、評価の対象外として「斜線」が引かれたりすることもあります。しかし、これは「高校に行けない」ことを意味するわけではありません。
定期テスト未受験時の成績評価の仕組み
定期テストは内申点を決める大きな要素です。テストを欠席すると客観的な学力を示すデータが不足するため、評価が厳しくなるのが一般的です。
ただし、学校によっては以下のような配慮がなされる場合があります。
提出物の有無が評価に反映される基準
授業に出られなくても、ワークやレポートなどの提出物を期限内に提出することで、学習意欲があると見なされ、評価が「1」から「2」や「3」へ上がる可能性があります。
テストが受けられない状況であれば、まずは「提出物だけでも出す」ことが、内申点を守るための現実的かつ有効な手段となります。
高校受験で不利になる欠席日数の目安

高校受験において、欠席日数は合否に影響を与える可能性があります。特に公立高校では、一定の基準が設けられていることが多いです。
公立高校入試の審議の対象となる基準
多くの都道府県の公立高校入試では、年間の欠席日数が30日を超えると「審議の対象」となる基準を設けています。
審議の対象とは、学力検査の結果が合格圏内であっても、欠席理由や中学校側の所見を詳しく確認し、慎重に合否を判定するという意味です。決して「即不合格」になるわけではありませんが、事前の対策が必要になります。
そもそも不登校と判断される欠席日数の基準や、文部科学省による定義を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
調査書に記載される欠席理由の影響力
調査書には欠席日数だけでなく、その理由を記載する欄があります。「不登校」という事実だけでなく、その背景や現在の状況(改善の兆しがある、自宅で学習しているなど)がポジティブに記載されれば、高校側の印象は変わります。
東京や大阪の都道府県別入試制度の差異
入試制度は自治体によって大きく異なります。
不登校でも内申点を上げる具体的な方法

学校の教室に行けなくても、内申点を補ったり、出席扱いを受けたりする方法はいくつかあります。
別室登校や適応指導教室での出席扱い
教室に入るのが難しくても、保健室や相談室に登校する「別室登校」を行うことで、出席日数としてカウントされる場合があります。また、教育委員会が設置する「適応指導教室(教育支援センター)」への通所も、学校長の判断で出席扱いになります。
ICTを活用した自宅学習の出席認定
文部科学省の通知により、一定の要件を満たせば、自宅でタブレットやPCを使ったICT学習を行うことで「出席扱い」にできる制度があります。
出席認定を受けるための主な要件
ICT教材を使った自宅学習が出席扱いになるためには、学校長の判断を含む複数の条件を満たす必要があります。申請前に確認すべき条件や学校への相談方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
フリースクールの活動を内申に反映
民間施設であるフリースクールに通っている場合も、学校長が認めれば出席扱いになります。さらに、フリースクールでの学習状況を中学校に報告することで、内申点の評価材料として考慮してもらえるケースも増えています。
ただし、フリースクールに通うだけで自動的に出席扱いになるわけではありません。認定を受けるための条件や、在籍校と連携する際のポイントを事前に確認しておきましょう。
内申点が関係ない高校と志望校の選び方

内申点が低い、あるいは全くない場合でも、進学できる高校はたくさんあります。
内申点を重視しない私立高校の受験戦略
私立高校の中には、内申点をほとんど見ず、当日の試験結果だけで合否を決める「オープン入試」を実施している学校があります。また、不登校経験者を受け入れる枠を設けている私立校も存在します。
通信制高校や単位制高校の進学メリット
通信制高校や単位制高校は、内申点による選抜がほとんどなく、面接や作文で合否が決まるケースが多いのが特徴です。
不登校生向け特別入試枠と自己申告書
一部の公立高校では、不登校生徒を対象とした「特別枠選抜」を実施しています。この枠では内申点の影響を最小限に抑え、面接や作文、自己申告書の内容を重視して判定が行われます。
不登校から選べる進学先は、全日制高校だけではありません。通信制高校や定時制高校などを含め、それぞれの特徴を比較しながら、お子さんに合った進路を検討することが大切です。
焦らない不登校からの高校受験対策

受験が近づくと焦りを感じがちですが、まずは親子で落ち着いて現状を整理することが大切です。
中学3年生からの学力向上と志望校選び
内申点が足りない分は、当日の学力検査でカバーする必要があります。
親子で取り組むメンタル面の進路支援
不登校の子供にとって、受験は大きなプレッシャーです。「どこにも行けない」という不安を取り除くために、複数の選択肢(滑り止めの通信制高校など)を早めに確保し、安心感を与えることが重要です。
保護者は「学校に行かせること」をゴールにするのではなく、「子供が自分らしく学べる場所を見つけること」を目標に伴走してあげてください。
まとめ
不登校であっても、内申点を補う仕組みや、内申点を問わない進路は確実に存在します。
まずは、お子さんの現在の状況を学校の先生と共有し、どのような配慮や制度が利用できるかを確認することから始めてみましょう。焦らず一歩ずつ進むことで、お子さんに合った最適な進路が必ず見つかります。
学研WILL学園は、通信制高校のサポート校とフリースクールの機能をあわせ持つ学びの場として、不登校経験のあるお子さんや、学校生活・人間関係・学習面に不安を抱えるご家庭を支えています。
今のお子さんに合った学び方や居場所について悩まれている方は、まずは一度ご相談ください。
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