「高卒の資格がないと、進学や就職で不利になるかも…」 「昔『大検』って聞いたことあるけど、今の『高卒認定』とは何が違うの?」
様々な理由で高校を卒業できなかった方の中には、将来に不安を感じ、学歴の壁を乗り越える方法を探している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなあなたのための「高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)」について、専門家が分かりやすく徹底解説します。
かつての「大検」との違いから、試験の科目、難易度、費用、そして合格後の未来まで、あなたの疑問にすべてお答えします。この記事を読めば、高卒認定の全体像がわかり、次の一歩を踏み出すための具体的な計画を立てられるはずです。
高卒認定を検討している方の中には、「そもそも高校を辞めるべきか」「このまま続けるべきか」で悩んでいる方も少なくありません。中退後の進路や影響について整理しておきたい場合はこちらの記事が参考になります。
高卒認定試験(旧大検)とは何か

まず、高卒認定試験がどのような制度なのか、基本的なところから見ていきましょう。この試験は、あなたの未来の可能性を広げるための大切なステップです。
正式名称は「高等学校卒業程度認定試験」
一般的に「高卒認定」や「高認(こうにん)」と呼ばれていますが、正式名称は「高等学校卒業程度認定試験」です。
この試験は文部科学省が実施しており、かつては「大学入学資格検定(大検)」という名称でした。制度の目的が見直され、2005年度から現在の名称と内容に変わっています。
高校卒業と同等の学力を証明する国の試験
高卒認定試験の最も重要なポイントは、「高校を卒業した者と同等以上の学力があること」を国が公式に認定する試験であるという点です。
これは「高校卒業資格」そのものを与えるものではありません。しかし、この認定を受けることで、学力面で高校卒業者と同等であると認められ、様々な場面で道が開けます。
目的は大学受験や就職、資格取得
では、高卒認定を取得すると具体的に何ができるようになるのでしょうか。主な目的は以下の3つです。
このように、高卒認定はあなたのキャリアプランやライフプランを実現するための強力なパスポートとなるのです。
高校へ行けなかったり、途中で通えなくなった場合、その後の進路に大きな不安を感じる方も少なくありません。そんな時にどんな選択肢があるのかを知っておくと安心です。
高卒認定試験│大検や高卒資格との違い

「高卒認定」「大検」「高卒資格」は、似ているようで全く異なるものです。この違いを正しく理解しておくことが、目標設定の第一歩です。
「高卒認定」と「大検」の違いを比較
「高卒認定」と「大検」の最も大きな違いは、大検が主に大学入学資格を与えることを目的としていたのに対し、高卒認定はより広く社会で活用されることを目指している点です。
| 比較項目 | 大学入学資格検定(大検) (〜2004年度) | 高等学校卒業程度認定試験(高卒認定) (2005年度〜) |
|---|---|---|
| 目的 | 大学入学資格の付与 | 高校卒業者と同等の学力認定 |
| 受験資格 | 中学卒業者など | 満16歳以上になる年度から誰でも(高校在学中でも可) |
| 試験科目 | 必須科目が多く、選択の幅が狭い | 必修科目が減り、選択の幅が広がった |
制度が「大検」から「高卒認定」に変わったことで、より多くの人が、より多様な目的のために挑戦しやすくなりました。
「高卒認定」と「高校卒業資格」の違い
ここが最も混同しやすいポイントです。結論から言うと、「高卒認定の合格」と「高校卒業」はイコールではありません。
この記事でも違いを簡単に触れましたが、「高卒認定」と「高校卒業資格」は混同されやすい重要ポイントです。あなたに合う選択肢を判断したい方は、こちらでさらに詳しく比較を確認できます。
高卒認定は最終学歴が「高卒」になるわけではない
前述の通り、高卒認定試験に合格しても、あなたの最終学歴が「高卒」になるわけではありません。
例えば、中学卒業後に高卒認定に合格した場合、最終学歴は「中学校卒業」のままです。しかし、履歴書には「高等学校卒業程度認定試験 合格」と記載できるため、学力をアピールできます。
そして、高卒認定を活かして大学や専門学校に進学し、無事に卒業すれば、その学校の卒業があなたの新しい最終学歴となります。
高卒認定は、大学受験や就職の幅を広げる強力な選択肢ですが、
「やっぱり最終的には“高校卒業資格”そのものを取りたい」と感じる方も少なくありません。
その場合は、無理なく自分のペースで通える 通信制高校とサポート校の併用 という方法もあります。
たとえば 学研WILL学園 では、学習だけでなく生活面・メンタル面のサポートまで丁寧に行い、
高校卒業を目指す生徒を一貫して支える体制が整っています。
高卒認定試験│試験の科目・難易度・合格基準

「試験って、どんな科目があって、どのくらい難しいの?」と不安に思うかもしれません。ここでは、試験の具体的な内容を解説します。
必須科目と選択科目の一覧
高卒認定試験では、8〜10科目に合格する必要があります。科目は以下の通りです。
| 教科 | 科目 | 備考 |
|---|---|---|
| 国語 | 国語 | 必須 |
| 地理歴史 | 世界史A、世界史B、日本史A、日本史B、地理A、地理B | 「世界史A」か「世界史B」のどちらか1科目は必須。 残りの科目から1科目選択。(計2科目) |
| 公民 | 現代社会、倫理、政治・経済 | 「現代社会」1科目、または「倫理」「政治・経済」の2科目を選択。(計1〜2科目) |
| 数学 | 数学 | 必須 |
| 理科 | 科学と人間生活、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎 | 「科学と人間生活」1科目と、基礎科目から1科目を選択。 または、基礎科目から3科目を選択。(計2〜3科目) |
| 外国語 | 英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語 | いずれか1科目を選択。(ほとんどの人が英語を選択) |
高校の単位による科目免除制度
もしあなたが高校に1年以上在籍し、特定の科目の単位を取得している場合、その単位をもって試験科目を免除できる制度があります。
例えば、高校で「数学Ⅰ」の単位を修得済みであれば、高卒認定の「数学」の試験が免除されます。免除を申請するには、在籍していた高校から「単位修得証明書」を発行してもらう必要があります。この制度をうまく活用すれば、受験する科目数を減らし、負担を大きく軽減できます。
難易度は中学・高校の基礎レベル
高卒認定試験の難易度は、決して高くありません。 出題範囲は、主に中学校の復習から高校1〜2年生で学ぶ基礎的な内容が中心です。教科書の基本的な内容をしっかり理解していれば、十分に合格を狙えます。
応用問題や奇問・難問はほとんど出題されないため、基本的な知識をコツコツと積み上げることが合格への一番の近道です。
合格ラインの目安と合格率
合格ラインは正式には公表されていませんが、一般的には100点満点中40点程度が目安と言われています。満点を取る必要はなく、基本的な問題を確実に正解することが重要です。
また、科目ごとの合格率は60%〜80%と非常に高い水準です。一度に全科目に合格する人の割合(全科目一括合格率)は例年40%前後ですが、不合格だった科目は次回以降に再挑戦できる「科目合格制」があるため、多くの人が最終的に全科目合格を果たしています。
高卒認定試験│受験資格と試験日程・費用

ここでは、受験するために必要な資格や手続き、費用といった実務的な情報について解説します。
受験資格は満16歳以上になる年度から
高卒認定試験の受験資格は非常にシンプルです。 受験する年度の終わり(3月31日)までに満16歳以上になる人であれば、基本的に誰でも受験できます。
つまり、高校に進学しなかった人や中退した人はもちろん、現在高校に在学中の生徒でも受験が可能です。年齢の上限もありません。
試験は年2回実施、年間スケジュール
試験は毎年8月上旬と11月上旬の年2回、全国の都道府県で実施されます。大まかな年間スケジュールは以下の通りです。
- 【第1回試験】
- 受験案内配布:4月上旬ごろ
- 出願期間:4月下旬〜5月上旬ごろ
- 試験日:8月上旬ごろ
- 結果通知:9月上旬ごろ発送
- 【第2回試験】
- 受験案内配布:7月中旬ごろ
- 出願期間:7月下旬〜9月上旬ごろ
- 試験日:11月上旬ごろ
- 結果通知:12月上旬ごろ発送
出願から合格までの流れ(取り方)
高卒認定を取得するまでの基本的な流れは、以下のステップで進みます。
- 受験案内の入手
文部科学省のウェブサイトや、各都道府県の教育委員会などで配布される「受験案内」を取り寄せます。 - 必要書類の準備
住民票や写真、単位修得証明書(科目免除を申請する場合)など、案内に記載された書類を揃えます。 - 出願
願書に必要事項を記入し、受験料の収入印紙を貼り付けて、期間内に簡易書留で郵送します。 - 受験票の受け取り
出願が受理されると、試験日の約1ヶ月前に受験票が届きます。試験会場や受験科目を必ず確認しましょう。 - 試験当日
指定された会場で試験を受けます。 - 結果通知
試験から約1ヶ月後に、合否結果が郵送で届きます。全科目合格者には「合格証書」が、一部科目合格者には「科目合格通知書」が送られます。
受験費用は科目数により7,500円から
受験にかかる費用(受験料)は、受験する科目数によって異なります。
- ・3科目以下:7,500円
- ・4科目以上6科目以下:9,500円
- ・7科目以上:11,500円
この受験料は、願書に収入印紙を貼って納付します。この他に、テキスト代や交通費などが別途必要になります。
高卒認定試験│合格後のメリットと進路

苦労して合格した先には、どのような未来が待っているのでしょうか。高卒認定がもたらす大きなメリットと、開かれる進路について見ていきましょう。
大学・短大・専門学校の受験資格
最大のメリットは、大学、短期大学、専門学校の受験資格が得られることです。 これまで学歴が理由で諦めていた学校への進学の道が、この試験によって開かれます。国公立大学、私立大学を問わず、すべての大学の入試に挑戦することが可能です。
就職・転職における有利な点
多くの企業の採用募集では、応募資格が「高卒以上」と定められています。高卒認定に合格することで、これらの求人に応募できるようになり、就職や転職の選択肢が格段に広がります。
また、資格手当の対象としたり、昇進・昇格の条件としたりする企業もあり、キャリアアップを目指す上でも有利に働くことがあります。
履歴書の学歴欄への正しい書き方
履歴書の学歴欄には、最終学歴(例:◯◯中学校 卒業)を書いた後、行を改めて以下のように記載します。
「令和◯年◯月 高等学校卒業程度認定試験 合格」
このように記載することで、採用担当者にあなたの学力と学習意欲を明確に伝えることができます。
高卒認定試験│勉強方法と対策

合格のためには、自分に合った勉強方法を見つけることが大切です。ここでは、主な3つの学習スタイルを紹介します。
独学での勉強法と市販テキストの選び方
費用を最も抑えられるのが独学です。書店で販売されている高卒認定対策のテキストや過去問題集を使って学習を進めます。
- 【独学のメリット】
自分のペースで学習でき、費用が安い。 - 【独学のデメリット】
学習計画の管理やモチベーション維持が難しい。分からない部分を質問できない。 - 【勉強のポイント】
最も効果的なのは過去問を繰り返し解くことです。出題傾向を掴み、時間配分に慣れることができます。テキストは、解説が丁寧で分かりやすいものを選びましょう。
更に詳しい勉強方を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
予備校・サポート校を利用するメリットと費用
独学に不安がある方や、効率的に学習したい方には予備校やサポート校がおすすめです。
- 【利用のメリット】
プロの講師による分かりやすい授業が受けられます。学習スケジュールの管理や進路相談など、手厚いサポートも魅力です。 - 【利用のデメリット】
費用が高額になる傾向があります。年間で数十万円〜100万円以上かかる場合もあります。
通信講座で効率的に学習する方法
独学と予備校の「良いとこ取り」とも言えるのが通信講座です。
- 【利用のメリット】
映像授業などで自分の好きな時間に学習できます。費用も予備校に比べて安価な場合が多く、質問サポートなどが付いている講座もあります。 - 【利用のデメリット】
予備校ほどの強制力はないため、ある程度の自己管理能力が求められます。
「高校を卒業したい」「大学受験をしたい」という場合、通信制高校とサポート校を併用する方法もあります。高卒認定と迷っている方は、こちらの選択肢も比較してみてください。
高卒認定試験│よくある質問

最後に、高卒認定に関して多くの方が抱く疑問にお答えします。
高校に在学中でも受験できますか?
はい、受験できます。 高校に在籍しながら、単位が取得できていない科目を高卒認定で合格し、その単位を高校の卒業単位として認定してもらう、といった活用も可能です(単位認定は在籍する高校の校長の判断によります)。
一度に全科目合格する必要はありますか?
いいえ、その必要はありません。 高卒認定には「科目合格制」という仕組みがあります。一度の試験で合格した科目は、次回以降の試験では免除されます。自分のペースで、数回に分けて全科目合格を目指すことが可能です。
合格したら最終学歴はどうなりますか?
最終学歴は変わりません。 前述の通り、高卒認定に合格しただけでは最終学歴は「高卒」にはなりません。履歴書には「高等学校卒業程度認定試験 合格」と記載し、学力を証明します。
何歳から受験できますか?
受験する年度の3月31日までに満16歳になる人であれば、誰でも受験できます。年齢の上限はなく、実際に毎年幅広い年齢層の方が受験しています。
まとめ
今回は、高卒認定(旧大検)について、その仕組みから具体的な対策、合格後の未来までを詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。
高卒認定は、学歴の壁を乗り越え、あなたの夢や目標を実現するための大きな一歩です。もしあなたが今、将来について悩んでいるのなら、まずは「受験案内」を取り寄せることから始めてみませんか?あなたの挑戦を心から応援しています。
高校卒業資格の取得を目指したい方や、学び直しに不安がある方には、学研WILL学園という選択肢もあります。
学研WILL学園では、通信制高校と連携しながら、少人数制指導・個別サポート・オンライン授業・訪問指導など、さまざまな方法で一人ひとりに合わせた学習環境を整えています。
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