コラム

中学生の不登校の原因と対応方法。1,2,3年生それぞれの特徴も解説

中学生の不登校の原因と対応方法。1,2,3年生それぞれの特徴も解説 中学生

「不登校になった中学生の子どもに学校復帰してほしい」
不登校中の中学生を持つ保護者の方はこう悩まれていませんか?
心身共に不安定になりやすい中学生とどのようにかかわればいいのか正解を模索する日々でしょう。
不登校児童の割合は、小学校より中学校のほうが高くなる傾向にあります。
今回は文部科学省のデータとともに、中学生の学年別の不登校の原因やきっかけ、親ができることについて詳しく解説します。

中学生の不登校、学年別に原因やきっかけを解説

文科省より中学生の不登校児童の割合は以下のようなグラフで示されています。
(引用https://www.mext.go.jp/content/20201015-mext_jidou02-100002753_01.pdf
中学生の不登校児童の割合は小学生の不登校児童の割合よりも大きく現れています。
一体どんな原因で中学校で不登校になってしまうのか学年別にお話しします。

学年別不登校児童生徒数

1年生

・中1ギャップ

中学校への入学に伴う環境の変化や学業の難易度の上昇により、ストレスを感じる場合があります。

・学校生活への不安

新しいクラスや先生、生徒間の関係の構築に不安を感じ、学校へ行くことに抵抗を感じる場合があります。

・学校ルールへの窮屈さ

中学校は小学校と違い、厳しいルールがある場合がほとんどです。そのルールの中で自分の好きなことや自分らしさを表現することが難しいとき窮屈に感じます。

・部活動と人間関係

部活動では仲間と一緒に活動しますが、時に人間関係の問題が起こることもあります。仲間との相性やいじめなど、人間関係のトラブルが不登校の原因となることがあります。

・定期テストの難易度

学校のテストは難しくなることがあり、理解が難しい科目や高い成績へのプレッシャーがかかることで、不安や自信喪失が生じ、学校に行くことがつらく感じられる場合があります。

2年生

・学習の遅れや成績不振

1年生の学習内容についていけず、自信を喪失したり、学校に行くことに対してモチベーションを失ったりする場合があります。

・集団内での人間関係の問題

友人関係やいじめなどの問題により、学校へ行くことに抵抗を感じる場合があります。

・入学や受験など大きなハードルによる忙しさ

中学生には入学や受験などの大きなイベントがあり、その準備や対策に忙しくなることがあります。時間やエネルギーの圧迫、学業との両立の難しさ、不安やストレスの増加などが原因で、学校に行くことが困難になる場合があります。忙しさによって疲弊し、やる気や体力が低下し、不登校の傾向が生じることがあります。

・成果が出ない無力感

努力しても成果が得られず、学業や課題に対する無力感や挫折感が高まり、自信を失い学校へ行くことがつらく感じられるため不登校になることがあります。

3年生

・受験や進路のプレッシャー

高校受験や進路選択に関するストレスが原因で、学校へのモチベーションが低下する場合があります。

・自己肯定感の低下

自己評価が低くなり、自分に自信を持てなくなることで学校へ行くことに抵抗を感じる場合があります。

・戻り時を見失う

学習面では休んでいる間に「分からないとこがどこか分からなくなる」、成績面では「休んでいたからテストで点を取れなさそう…」という先回り不安からリズムを取り戻せなくなることがあります。また、人間関係の場合だと「しばらく間が開いたからどうかかわってよいかわからない」という場合もあります。このような戻り時を見失ったとき、お子様は不安やストレスを抱え、学校に行くことにも困難に感じてしまうかもしれません。

・受験ストレス

入試や進学に向けた準備やプレッシャーが高まり、学校へ行くことが負担となり、モチベーションが低下することがあります。

中学生の不登校の対応や解決方法をパターン別に解説

学業不振の時

個別指導や補習などのサポートを受けることも大切です。計画的な学習スケジュールを立て、目標を少しずつ達成していくことが重要です。自信を持ち、セルフエスティーム(自己肯定感)を高めるために成功体験を積極的に作りましょう。ストレスを軽減するために休息や運動も大事です。カウンセリングや心理的な支援も受けることができます。他の興味や趣味も大切で、自己肯定感を高めます。時間がかかるかもしれませんが、サポートを受けながら頑張りましょう。継続的なサポートとポジティブな環境が、学業不振からの復帰に役立つはずです。

体調不良の時

お子様の様子をよく見て、場合によっては医師の診断を受けましょう。お子様の体調を整えるために、十分な休息と睡眠を取りましょう。栄養バランスの取れた食事や適度な運動も重要です。ストレスを軽減するために、リラックス法や趣味に時間を割くことも効果的です。学校と連携して、授業の配布物や課題を受け取り、自宅で少しずつ取り組むことも考慮しましょう。友人やクラスメートと連絡を取り合って情報を共有することも大切です。また、学校のカウンセラーと話をすることで、心のサポートを受けることもできます。体調が回復してきたら、徐々に学校に復帰する計画を立てましょう。自分のペースで無理をせず、継続的なサポートを受けながら、体調を整えることが大切です。

理由がわからないけど学校にいけないとき

まずはお子様とコミュニケーションを大切にしましょう。穏やかな雰囲気で話を聞き、理解しようと努めます。日常の様子や学校での出来事について話してみることも大切です。また、学校の先生とも連絡を取り、協力を仰ぎましょう。専門家の助言を受けることも考えましょう。一緒に解決策を見つけるために、お子様の興味や関心事に寄り添いながら、少しずつ学校への復帰を目指します。家庭でのサポートや学習環境の整備、適度な休息と運動、ストレス解消の活動も忘れずに取り入れましょう。お子様の感情や状況を尊重し、一緒に問題解決を進めることが大切です。

学校生活の人間関係が原因の時

このような場合は、お子様が話さない場合が多いです。
お子様から無理に聞き出すのは、親子の信頼関係を危険にさらしてしまう可能性があるため控えましょう。お子様とのコミュニケーションを大切にして、お子様から自然に話し出すことを待ちましょう。親として、お子様に安心感や味方であることを感じてもらうことが非常に大切です。お子様の様子を見ながら慎重に接していきましょう。

不安感があるとき

まずはお子様とゆっくり話し合い、彼らの不安な気持ちを理解しましょう。一緒にその原因を探り、具体的な問題に向き合います。学校の先生やカウンセラーとも連携し、お子様の不安に対するサポートを求めましょう。また、お子様に自己表現やコミュニケーションスキルを伸ばす機会を提供し、自信をつけることが重要です。一緒に目標を立て、段階的に克服できるような活動を計画しましょう。また、リラックス法やストレス解消法を教えてあげることも助けになります。安定した家庭環境や十分な休息を提供し、お子様の心身の健康を支えることも大切です。最も重要なことは、お子様に寄り添い、信頼関係を築くことです。彼らの感じる不安に真摯に向き合い、一緒に解決策を見つけることが大切です。

中学生の子供が不登校になってしまった時に親がすべき対応とは

子供の声をきく

子供の心の声や状況を理解し、共感することが必要です。無理に学校に行かせることは逆効果であり、子供の心にさらなる負担をかけてしまいます。代わりに、子供の気持ちに寄り添い、彼らのペースで問題解決を進めることが大切です。親としては、子供の不安や悩みに対して真剣に向き合い、話し合う機会を設けましょう。また、学校との連携を図り、教育プランやサポート策を共有しましょう。子供の強みや興味を活かした学習環境を提供し、自己肯定感を高めることも大切です。子供が学びや成長の機会を見つけることで、学校への意欲が生まれるかもしれません。親としては、子供の心を大切にし、信頼関係を築きながら、一緒に解決策を見つけていくことが重要です。

親自身が自分を大切にする

親が自分の心と体をケアすることは、子供にとってもプラスになります。なぜなら、親が健康でバランスの取れた生活を送ることで、子供に対して安心感や安定感を提供することができるからです。親がストレスや疲れを溜め込まず、自分の感情や思いを大切にすることで、子供にもそれを教えることができます。また、親が自己成長や興味を追求することも重要です。自分自身が成長し、自己実現を追求する姿勢は、子供にも影響を与えます。親が自分の時間や趣味を持ち、自己肯定感を高めることで、子供も自己肯定感を育むことができます。親が自分自身を大切にすることは、子供への愛情と関心を深めることにもつながります。親が心身の健康を保ちながら、子供をサポートすることが大切です。

意識して子供をみる

意識してお子様の様子を見ることで、言葉のかけ方や関わり方について自然と分かってくることがあります。ただ、見すぎてしまうとお子様が監視されていると感じストレスになってしまうので注意しましょう。お子様とコミュニケーションをとる回数を増やしたり、一緒に出掛けたり、工夫しながら様子をみましょう。そうすることで、お子様の好きなことや正味のあること等を知るきっかけになり、不登校を解決するヒントが見つかるかもしれません。

誰かに相談する

都道府県各地に「親の会」や「適応指導教室」、「教育センター」などが設置されています。お住まいの地域のこのような施設で相談することがおすすめです。こういった施設には同じ悩みをもつ保護者の方や専門の知識や情報をもつスタッフが常駐していることがあります。お子様だけでなく保護者の方の相談にも乗ってくれるので是非利用してみてください。

まとめ

今回は、不登校中学生の学年別の原因やきっかけ、解決方法、親ができることについて解説しました。お子様の不登校の原因に合わせた解決方法で、お子様にとって負担にならない方法で学校復帰を目指しましょう。

本記事では、具体的な原因や解決方法をお話ししましたが、すべてを保護者の方で実行したり考えたりすることは解決までに時間がかかって疲弊したり、ストレスになってしまったりして大変だと思います。保護者様の心身の健康を保ちつつお子様の不登校問題について解決していくために、是非学校や専門機関にご相談ください。

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