日本全国に多くのキャンパスを構えるWILL学園。本記事では、WILL学園さいたまキャンパス長へのインタビューを通して、WILL学園の取り組みや特徴を紹介していきます。

── まずはキャンパス長の自己紹介をお願いします。好きな事や興味のある事など、教えてください。
さいたまキャンパス長の菅原と申します。実は元々海藻の研究をしていましたが、30歳でこの仕事に興味を持ち、不登校支援の道に進みました。
運動が好きなので、生徒のみんなと公園でドッジボール、また室内で輪投げやピンポンリレーなどをして過ごすこともあります。
みんなも身体を動かして、気持ちもリフレッシュしましょう!
── 運動がお好きなんですね。生徒さんも一緒に遊んだら、すぐに仲良くなれそうです。
ところで、菅原先生は海藻の研究をされていたとのことですが、なぜこの仕事に就いたのですか?
根底にあるのは、人と関わることが好きだから、でしょうか。
学校生活は勉強が大事なのはもちろんですが、遊びの中から学ぶこともたくさんあると思っています。
学校に行かない時間が長くなると、友達と会わない、遊ばないという時間が長くなってしまいます。同世代との触れ合いから、この時期にしか出来ない、経験出来ないことの手助けをしたい、そんな想いから始めました。
── 多感な時期だからこそ、一生の財産になるような経験をして欲しいですよね。
次に、さいたまキャンパスの特色について教えてください。
さいたまキャンパスはJR埼京線南与野駅から徒歩2分で、関東キャンパスの中で最も駅から近い場所にあります。在校生はさいたま市内の生徒が一番多いですが、近隣の川口市、戸田市、蕨市、春日部市も比較的多く、また過去には遠方の熊谷市から登校する生徒もおりました。
在籍生徒数は20〜30名程度で、特に中等部生は転入、編入などもあり4月以降少しずつ増えていく傾向にあります。
授業はレポート作成・添削などの個別課題指導から、教科指導として中学校のやり直し、発展内容の受験対策、趣味・実用・教養系として音楽、スポーツ学、新聞批評、映像学習なども取り入れています。また、さいたまキャンパスが英検準会場にあたるので英検対策講座をおこなっているのも特徴の一つです。
その他には、生徒企画授業として、プレゼン、レクリエーションなどもおこなっており、行事・イベントもほとんどは生徒たちが授業の中で考えて運営しています。

── 立地や周辺環境も良く、様々な分野の学習が可能なのですね。生徒さんの企画授業というのも面白いです。
続いて、さいたまキャンパスが提供するコースやプログラムについて教えてください。
さいたまキャンパスでは、通信制高校のサポート校としての高等部課程を中心に、中学生対象のフリースクールとしての中等部課程、また小学6年生が利用できる初等部課程、WILL学園高等部の卒業生だけが所属できる進路準備課程を設置しています。
通学パターンは毎日通う総合コースから、先生が自宅に出向く在宅コースまで4つを設置していますが、入学当初の希望が一番多いのは週2日+自由登校日が登校可能な設定の選択コースです。
また、コースは月ごとに変更が可能なため、通学に慣れてくると総合コースに変更する生徒が多くなりますね。
勉強の内容に関しては、個別対応から集団指導まであるので、やれることから始めて徐々に出来ることを増やしていけるようになっています。
── 希望に合ったコースが選べるのですね。試しながら自分に合った通い方ができそうですね!通っている生徒さんはどのようにキャンパスで過ごされていますか?
みんな自由に思い思いの過ごし方をしていますが、中等部からそのまま高等部に進学した新高1のH君の例を挙げてみますね。
10:00に登校。早めに来て自習や友達、先輩とのおしゃべりをして過ごし、10:30から1時間目の授業が始まります。個別課題取り組みにて、英語、数学、国語の基礎をバランスよくやっています。
11:05から2時間目の授業。英単語テストに取り組み、11:40から3時間目の授業です。ここでは脳トレをペアで取り組みます。先輩や後輩と組んで、難問にチャレンジしています。
12:10お昼休みです。先輩からの声かけにて、2or3グループのどこかに入り、食事後はウノやトランプなどをして過ごしています。ちなみにこの日はお昼休みが長めでした。
13:20から4時間目の授業で、先輩が企画したプレゼン授業に参加です。2人1グループになり、ちょっと変わった「他己紹介」をしてお互いの交流を深めていました。参加するのが難しく見学のみの生徒もいますが、慣れてきたら、みんな積極的に参加していますね。
14:30からは掃除・HR、14:45から、係になっていたカレンダーづくりをお手伝いをしていて。終了後はお絵描きやら雑談やらをして過ごしていました。
16:00一緒に帰るタイミングの人と下校。決して無理強いはしませんが、なるべく一人でポツンと過ごすことがないよう、先輩や仲間が配慮してくれます。

── 普通教科や課外授業など盛りだくさんですね。生徒さんが安心して過ごせる配慮もされていて、チャレンジ出来る環境もあるので成長できそうだと感じました。菅原先生は生徒さんや他の教員とのコミュニケーションはどのように行われていますか?
さいたまキャンパスは他のキャンパス同様少人数で運営しているので、みんな仲が良く、また新しいメンバーをウェルカムで迎える体制が常に出来ている、というのが特徴としてあります。
特に、先輩たちは新しく入る生徒が慣れるまでは、色々なことを手取り足取り一緒におこなってくれるので、自分から人に聞きに行くことが苦手なタイプのお子様でも、慣れるのにさほど時間はかかりません。
教職員とは定期的に面談もおこなっているので、その時々の心配なこと、不安なこと、悩んでいることなども話せますし、溜め込んでしまって辛くなることがかなり軽減されます。
見学にお越しいただければ、どんな様子なのかすぐ分かりますので、普段のさいたまキャンパスをぜひ一度ご覧下さい。お会い出来るのを楽しみに、お待ちしております。
── 先輩が面倒を見てくれると新入生も安心して過ごせそうですね!和気あいあいとした雰囲気が伝わってきます。続いて、さいたまキャンパスが地域社会とどのように関わっているか教えてください。
設置当初は農業体験などを通じて地域社会との繋がりを設けていました。他にも、先述したとおり、英検の準会場設定を受けておりますので地域の受検会場としても活用されています。同じスペースで学研教室や学研リトレスクールという個別指導塾も展開しておりますので、WILL学園だけで完結することなく広い視野を持ってもらえます。
今後は清掃活動や子ども食堂などのボランティア活動を視野に入れております。
── 様々な交流が生まれそうで、今後の可能性にも期待が持てますね。広い視野を持つことで、新たな発見や成長に繋がると思います。
次に、イベントや行事などについて教えてください。
地域社会ではなく国際的な交流も兼ねた行事になりますが、WILL学園では開校当初よりアメリカ、グアムでの修学旅行があります。
グアムは旧日本軍にとって、加害の地でもあり被害の地でもあります。現地のガイドさんに戦争の悲惨さや平和の尊さをお話いただき、日本とはまた違った文化を学びます。
さいたまキャンパス単体では、月1回程度で行事・イベントをおこなっています。最大のイベントは秋の宿泊行事で、山梨県の忍野村というところで2泊3日過ごしながらハンググライダー体験飛行などをおこないます。
また、調理実習を多くおこなうことも、さいたまキャンパスの特徴の一つです。

── 楽しむだけでなく、しっかりと学びも得ることができる、良い企画ですね!多感な時期だからこそ一生の思い出になると思います。
次に、生徒の進路などについて教えてください。
さいたまキャンパスでは、「WILL学園を出た後が大事」を合言葉に、進路指導をおこなっています。
大学、専門学校、就職、就労移行支援事業所など、進路は人それぞれ違いますが皆それぞれの目標を見定めて挑戦していきます。高等部卒業後に進路準備課程という形でWILL学園に継続在籍して、落ち着いて進学・就職を目指す生徒も一定数おります。
さいたまキャンパスでは、中等部課程生は比較的内部進学率が高い傾向がありますが、それでも地元の全日制高校や他の通信制高校に進学する生徒もいます。
卒業して終わりでは本当の意味でのサポートとは言えないと思いますので、もっと先の将来まで、ひとりひとり、それぞれの目標を全力でサポートしますよ。
── 生徒さんも手厚いサポートが受けられて、安心してチャレンジして行けますね。
最後に、今後このようなことをしていきたいなどあれば教えてください。
在校生のみならず、卒業生がさらに愛着をもって、次の世代の生徒達に還元してくれる学園、それを見た人たちがたくさん集まってくる学園を目指しています。
WILL学園に入学したい、だけではなくWILL学園で働きたい、学園の生徒たちを支えたい。
そんな風に思っていただける学園であり続けたいです。
実際に、私が運営をしていた高田馬場キャンパスではOB・OGが別事業のアルバイトとして勤務してくれています。
「居場所」で終わるのではなく、「教育の場」であり、世代がかわれば「労働の場」になる。でもいくつになっても自分の大切な場所である、こんなキャンパスを運営してまいります。
さいたまキャンパスでは卒業の先の未来にも「大切な場所」として繋がっていけるように日々努力がされているのですね!
── 菅原先生、本日はありがとうございました。
さいたまキャンパスは2015年12月に開校した新しいキャンパスです。
みんな最初は苦手なことばかりですが、出来ることからひとつずつ始めて、徐々にやれることを増やしていってます。
新しい仲間はいつでもウェルカム。居場所、友達作りは安心してください。
本当は何かを始めたいけど、不安で一歩が踏み出せない方、是非一度ご相談、ご見学ください。