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【本当はどうなの?】「フリースクール やばい」と検索する人が知らない“リアルな実情”とは?

フリースクール やばい フリースクール

「フリースクールはやばい。」

そんな不安な気持ちでこの言葉を検索された方もいるかもしれません。大切なお子さんの将来を思えばこそ、「普通の学校とは違う場所」に対して不安や疑問を感じるのは当然のことです。実際、ネット上にはネガティブな情報もあり、不安をあおるような声が目立つことも。しかしその多くは、誤解や限られた情報によるものです。この記事では、そうした誤解を整理しながら、フリースクールの実際の姿を丁寧に解説します。

フリースクールがやばいと言われる理由とは?

「フリースクールってやばいのでは?」そんな声の多くは、学力が身につかない、社会性が育たない、自由すぎる、卒業しても進路の選択肢が少ないなどの誤解や情報不足から生まれています。ここからは、その背景をわかりやすく解説します。

学校と違って学力が身につかない「イメージ」

フリースクールは「自由すぎて勉強しない」「学力が伸びない」といったイメージを持たれがちですが、これは授業の様子が具体的に想像しにくいことや、成績評価がないことからくる誤解です。しかし、実際には多くのフリースクールでお子さん一人ひとりに合った学びの形が整えられており、学力を身につけることは十分に可能です。また、学校の勉強だけではなく、芸術やスポーツなど様々なことを学べるようなフリースクールも多く、お子さんの学びへの興味や意欲を育むことも期待できるでしょう。このように、フリースクールでは子どもの個性・関心を尊重した、柔軟な学びが提供されています。

人間関係が狭くて社会性が育たない「イメージ」

フリースクールは「人間関係が狭く、社会性が育たない」というイメージがあります。確かに少人数のスクールが多いため、不安に感じるのも無理はありません。しかし、むしろ少人数だからこそ、大規模校よりも周りの生徒や先生と親密な関係を築くことができるという側面もあり、協力や思いやりを学ぶ機会が多くあるといえます。

また、異なる年齢のお子さんが共に過ごすことで、年上の子が年下の子をサポートしたり、年下の子から刺激を受けたりする相互作用が生まれます。このような環境は、柔軟に対応する力を身につけるきっかけになるだけでなく、社会に出てからの力にもつながるでしょう。

自由すぎてダラダラしてそうな「イメージ」

フリースクールは名称に「フリー」がついている通り、自由に学べる環境を提供していますが、ただ好き放題に過ごすわけではありません。先生との信頼関係や仲間との交流を通じて、社会性を育む大切な場です。フリースクールの場合、少人数ならではの丁寧なサポートが可能なので、お子さんは自分のペースで学びながら自己肯定感を高めていくことができます。また、様々な人と接することで、他者を尊重し協力する姿勢も身につけることが可能です。このようにフリースクールでは自由な環境のもと、勉強はもちろん、他者とのかかわり方など、日常生活や将来に役立つような力を育てていくこともできます。

卒業後に高校・大学へ行けない「イメージ」

「フリースクールに通っても、高校や大学に進学できなさそう…」というイメージがありますが、これは誤解です。実際、多くのフリースクールでは、進学実績があり進路支援も充実しています。例えば、文部科学省の調査でも、不登校経験者の約80%が20歳までに進学や就労を果たしていることが報告されていて、通信制高校やサポート校との連携、個別指導や進路相談を通じて、一人ひとりに合った進路を柔軟に選ぶことが可能です。このように、フリースクールからでも進路の選択肢はたくさんあるので、安心して次の一歩を考えていくことができます。

参照元:文部科学省「不登校に関する実態調査」 ~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~(概要版)

「不登校に関する実態調査」 ~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~(概要版):文部科学省

実際に通っている子どもたちの様子は?

「フリースクールって、実際どんなふうに過ごしているの?」そんな疑問や不安を持つ方は少なくありません。ここでは、実際にフリースクールに通う子どもたちの様子や、通い始めてから見られる変化、日々の過ごし方などを紹介します。

朝起きられない子でも少しずつ変化していく

朝起きるのが苦手だという子どもにとっても、フリースクールは良い選択肢の1つです。フリースクールは無理のないペースで通うことができますので、たとえば最初は週に数回、午後からだけという通い方もできます。最初は昼からの登校だったお子様も、慣れていくにしたがって「午前中から行ってみたい!」という気持ちを持てるようになり、朝起きる時間も徐々に早くなっていったという例も過去にはあります。このように、フリースクールに通うことで、生活リズムの改善も期待できるといえるでしょう。

好きなことから始めることで自信が芽生える

フリースクールでの学びは、「好きなこと」から始めることができるのが特徴です。絵を描く、ゲームをする、動物の世話をする、本を読む、一見遊びに見える時間も、そのお子さんにとっては自分らしくいられる大切な時間です。安心できる環境の下で好きなことを学べることによって、「できた!」という体験が重なり、小さな自信が芽生え、さらにスタッフや仲間に認められることで、自己肯定感もゆっくりと回復します。そして次第に、「もっと挑戦してみよう」「人と関わってみよう」という前向きな気持ちが生まれ、関心や意欲を高めていくことができるのです。

他の子との関わりを通じて「人との距離感」がわかってくる

フリースクールでは、他の子どもたちと関わるなかで「人との距離感」を少しずつ学ぶことができます。例えば、初めは人と話すのが苦手だったお子さんも、活動を共にするうちに自然と目を合わせたり、少しずつ言葉を交わすことができるようになる場合もあります。また、遊びや話し合いの中でも、「今はそっとしておこう」「困っているから声をかけよう」といった相手の気持ちに気づく力も育まれていきます。異なる年齢どうしの交流や小規模な集団の中だからこそ、無理なく関係性を築く練習ができ、こうした日々の積み重ねが、子どもたちの社会性を少しずつ豊かにしていきます。

フリースクールに「向いていない子」の特徴とは?

フリースクールは多様な学びの場を提供する一方で、すべてのお子さんにとって最適な環境とは限りません。特に、以下のようなお子さんの場合は、フリースクールに「向いていない」といえるでしょう。

親が「すぐに変わること」を期待しすぎている

フリースクールに通えば「すぐに元気になる」「すぐに勉強を始める」と期待する保護者がいますが、フリースクールは結果を急ぐ場所ではなく、お子さんが安心して過ごし、自分のペースで少しずつ前に進むための場所です。焦りは無意識のプレッシャーとなり、かえってお子さんが心を閉ざしてしまう原因にもなります。まずは「変わること」ではなく「安心して過ごせていること」に目を向け、そっと見守ることが大きな支えになります。フリースクールは、変化のスピードを尊重する場であることを理解しておきましょう。

子ども本人が納得していない

お子さん本人が「行きたい」と納得しないままフリースクールに通わせても、なじめずに終わってしまうことがあります。周囲が「ここなら大丈夫」と思っても、本人の気持ちが伴わなければかえって逆効果になる場合もあり、無理に通わせると「また自分は合わなかった」と挫折感を深めてしまうこともあるのです。そのため、まずは一緒に情報を見たり、見学や体験に誘ったりして、少しずつ関心を持てるよう働きかけましょう。フリースクールは何回も見学ができる場合がほとんどなので、本人が納得して通い始めることで、安心感や信頼関係が生まれ、自分の居場所として感じやすくなります。

「やばい」は誤解!フリースクールに通う3つのメリット

「フリースクール=やばい」といった誤解を持つ人もいますが、実際にはお子さんが安心して成長できる大切な学びの場です。ここでは、フリースクールに通うことで得られる3つのメリットをご紹介します。

自分のペースで過ごせる安心感がある

フリースクールには厳格な時間割が存在しないことも多く、学校の決まった時間割や集団行動が合わないお子さんにとっては通いやすくなっています。また、学習内容も個々に合わせて提案してもらうことができたり、登校時間や活動内容を自分で選べたり、無理に勉強を強いられたりしないことで、「自分のペースでいても大丈夫」と思えるようになります。こうした個別対応があるからこそ、プレッシャーや不安が少しずつ和らぎ、自信や意欲を取り戻すきっかけにもなります。安心できる場所があることは、心の安定にもつながり、次の一歩への土台になるのです。

「学習支援」「進路支援」が意外と充実している

フリースクールは学習や進路についての不安を持たれがちですが、実は学習支援や進路支援が充実しているところも多くあります。一人ひとりの理解度やペースに合わせた個別指導や、少人数での授業を行うことで、無理なく学びを取り戻すことが可能です。また、高校進学や通信制高校との連携、就労体験のサポートなど、進路についてもきめ細かな対応が用意されています。中には、不登校を経験しながらも希望の高校に進学したり、夢に向かって専門的な学びを始めたりした生徒もいるため、フリースクールは「学ばない場所」ではなく、「自分らしく学び直せる場所」といえます。

「居場所」があることで子どもが変わるきっかけになる

フリースクールは、お子さんにとって「否定されずにいられる居場所」です。学校や家庭で「こうしなければ」「なぜできないの?」と言われ続け、心が疲れてしまったお子さんにとって、ありのままを受け入れてもらえる場所の存在は安心感につながります。否定されずに過ごせることで、少しずつ心がほぐれ、「誰かと話してみよう」「何かやってみよう」と前向きな気持ちを育てていくことができます。すぐに変化は見えなくても、安心できる場所があることは、お子さんが再び歩き出すための土台になります。フリースクールはその「第一歩」を支える大切な居場所です。

信頼できるフリースクールを選ぶには

フリースクールは施設ごとに方針や支援内容が大きく異なります。だからこそ、保護者が安心してお子さんを任せられる場所を見極めるために、前もって以下のような項目をチェックしておきましょう。

見学時にチェックしたい「5つのポイント」

フリースクールはお子さんにとって「新たな心の拠り所」となる可能性があります。だからこそ、見学する際は雰囲気や第一印象だけで判断せず、以下の5つのポイントをしっかり確認することが大切です。

子どもたちの表情や雰囲気

見学時には、実際に通っている子どもたちの表情や雰囲気をよく観察しましょう。自然に笑顔が見られるか、リラックスして過ごしているかは、その場所が安心できる居場所かどうかの大切な判断材料になります。反対に、緊張していたり無理をしていたりする様子が見える場合は、その環境がお子さんに合っているかを考えるきっかけにもなります。

スタッフの対応力・人柄

スタッフのお子さんへの接し方や言葉遣い、距離感などは、その場の雰囲気を大きく左右します。見学時には、お子さん一人ひとりに丁寧に関わっているか、急かしたり否定せず寄り添う姿勢があるかをよく観察しましょう。また、保護者への対応や説明の丁寧さからも、その人柄や価値観が伝わってきますので、安心して任せられるかの判断材料になるはずです。

学習・進路サポート体制

学習や進路に関する不安を解消するためには、どのようなサポートがあるのかを具体的に説明してもらえるかが重要です。個別の学習支援、高校や進学先との連携、将来に向けた相談体制など、内容が明確であるかを見学時にしっかり確認しましょう。説明が曖昧な場合は、必要な支援が十分に受けられない可能性もあります。

本人のペースを尊重する姿勢があるか

フリースクールでは、お子さんの状態や気持ちに応じて無理なく過ごせることも大切です。活動や学習への参加を強制せず、「休みたい」「見ていたい」といった気持ちも受け入れてくれるかを確認しましょう。一人ひとりのペースを尊重し、お子さんが自分らしく過ごせるよう配慮しているかが、安心できる環境かどうかの大きな判断基準になります。

保護者との連携体制

保護者との連携体制が整っているフリースクールは、お子さんの状況を共有しやすく安心感が増します。定期的な面談やフィードバックがあり、気軽に相談できる環境かどうかを確認しましょう。保護者支援が充実していることで、家庭と学校が一体となってお子さんを支えることができ、より効果的なサポートが期待できます。

代表者・スタッフの専門性も見ておく

フリースクールを選ぶ際は、代表者やスタッフの専門性にも注目しましょう。教育・福祉・心理などの分野で専門的な知識や経験を持つスタッフが在籍しているかどうかは、お子さんへの対応の質に大きく関わります。不登校や発達特性に対する理解があるか、適切なサポートができる体制があるかも重要な確認ポイントになるので、スタッフの経歴や資格、実績についても可能であれば質問してみましょう。経験豊富な人がいれば、お子さんに合った柔軟な対応が期待でき、保護者にとっても安心材料になります。信頼できる人材がいるかどうかは、長く通う上での大切な判断基準です。

子どもだけでなく“親に合うスクールか”も考える

フリースクールを選ぶ際は、お子さんに合うかだけでなく、保護者自身が安心して関われる場所かも大切です。スタッフとの相性や相談のしやすさ、考え方に共感できるかなど、「ここなら協力してやっていけそう」と思えるかを確認しましょう。保護者が安心できることで、家庭とスクールが同じ方向を向き、お子さんの成長を支えていくことができます。また、困ったときにすぐ相談できる関係性があるかも重要で、保護者会や情報共有の機会があるかも、関係を築くうえで立ちます。通うのはお子さんでも支えるのは親になりますので、親との相性も忘れずに見ておきましょう。

まとめ

「フリースクール=やばい」というイメージがあるのは確かですが、その背景には誤解も多く、実際にはお子さんに合った環境や支援があれば、フリースクールも安心できる「居場所」になりえます。大切なのは、情報に振り回されず、自分たちにとって最善の選択を見つけることです。この記事がその一歩となり、親子で前向きな一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。