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高卒認定試験の難易度は?合格点・偏差値や不登校からの勉強法を解説

高校生

「高校を中退したけれど大学や専門学校への進学を目指したい」「不登校で授業を受けられていない期間があり、勉強についていけるか不安」など、高卒認定試験を検討する理由はさまざまです。

受験を考えている本人はもちろん、お子さんの進路について悩んでいる保護者の方の中にも、「高卒認定試験の難易度はどのくらい?」「学習にブランクがあっても合格できる?」と気になっている方もいるでしょう。

高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)は、高校を卒業していなくても、大学や専門学校などへの進学を目指せる制度です。不登校や高校中退を経験したお子さんにとっても、将来の選択肢を広げる一つの方法となります。

一方で、学習にブランクがある場合は、試験の難易度や合格点、必要な勉強量などが気になるところでしょう。

この記事では、高卒認定試験の難易度や合格点、偏差値の考え方をはじめ、試験科目や履歴書への書き方まで詳しく解説します。また、不登校のお子さんが自分のペースで学習を進める方法や、通信制高校との違いについても紹介します。

高卒認定試験の難易度はどれくらい?

結論からいうと、高卒認定試験は高校で学ぶ基礎的な内容が中心で、十分に対策すれば学習にブランクがある方でも合格を目指せる試験です。ただし、公式な偏差値や固定の合格点は公表されていません。

大学受験のように受験者同士の成績を競う試験ではなく、高校卒業者と同等以上の学力があるかを認定する試験であるため、基本的な内容を理解することが合格への第一歩となります。

ただし、学習経験や得意・不得意によって難易度の感じ方は異なります。特に、不登校などで長期間勉強から離れていた場合には、基礎から少しずつ復習することが大切です。

出題レベルは中学校から高校の基礎が中心

高卒認定試験では、高校の学習指導要領に基づき、各科目の基礎的な知識や理解力が問われます。

例えば、数学では「数学Ⅰ」、英語では「英語コミュニケーションⅠ」に相当する内容が出題範囲となっています。

そのため、中学校までの学習内容が身についていれば取り組みやすい問題もありますが、高校で初めて学ぶ内容については対策が必要です。

また、試験は基本的にマークシート方式で実施されるため、長い文章で解答を記述する必要はありません。

ただし、選択式だからといって、必ずしも簡単に正解できるわけではありません。問題文を正しく読み取り、学習した知識を活用する力が求められます。

不登校などで授業を受けられなかった期間がある場合でも、最初から高校の教科書をすべて勉強する必要はありません。 苦手な分野を把握し、必要な内容から復習することで、効率的に合格を目指せます。

高卒認定試験の偏差値は35〜40程度?

インターネット上では、高卒認定試験の難易度が「偏差値35〜40程度」と紹介されることがあります。

しかし、高卒認定試験には、公式な偏差値の基準はありません。

偏差値は、同じ試験を受けた集団の中で、自分の成績がどの位置にあるかを示す指標です。そのため、高卒認定試験の難易度を高校入試や大学入試の偏差値に一律に換算することはできません。

実際の難易度を知りたい場合は、文部科学省が公開している過去問を確認するのがおすすめです。

(参考:文部科学省|高卒認定試験の過去問題・解答)

過去問を見れば、どのような問題が出題されるのか、現在の学力でどの程度解けるのかを具体的に把握できます。

高卒認定試験は簡単すぎると言われる理由

高卒認定試験が「簡単すぎる」と言われる理由の一つは、基礎的な知識を中心に出題されることです。

また、過去問を活用した対策ができることや、一度にすべての科目に合格する必要がないことも、受験しやすいと感じられる理由でしょう。

ただし、実際の難易度は受験者によって異なります。

例えば、数学が得意な方でも英語に苦手意識がある場合や、中学校の学習内容から復習する必要がある場合には、十分な準備が必要です。

大切なのは、「簡単だから合格できる」と考えるのではなく、今の学力に合った勉強から始めることです。

高卒認定試験の基本的な仕組みや旧大検との違いについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

高卒認定試験の合格点と合格率

高卒認定試験を受験する際、「何点取れば合格できるのか」「すべての科目に一度で合格しなければならないのか」と不安に思う方もいるでしょう。

高卒認定試験では、科目ごとに合否が判定され、一部の科目に合格した結果を次回以降の受験に活かすことができます。

高卒認定試験の合格点は40〜50点が目安?

高卒認定試験の合格点は、文部科学省から公式には公表されていません。

一般的には、100点満点中40〜50点程度が目安として紹介されることがありますが、必ずその点数で合格できるとは限りません。

そのため、40点を取ることだけを目標にするのではなく、基本問題を確実に解けるようにして、余裕を持って試験に臨むことが大切です。

過去問を解いて間違えた問題を復習し、理解できていない分野を少しずつ減らしていきましょう。

全科目合格と一部科目合格の違い

高卒認定試験の特徴は、一度の試験ですべての科目に合格する必要がないことです。

例えば、最初の試験で国語・数学・英語に合格し、残りの科目を次回以降に受験することもできます。

一度合格した科目は、原則として次回以降の受験が免除されるため、合格科目を積み重ねながら全科目合格を目指せます。

学習にブランクがあるお子さんや、一度に多くの科目を勉強することが難しいお子さんにとっても、自分のペースで受験計画を立てられる点は大きなメリットです。

なお、合格率を調べる際には「全科目合格者の割合」と「一部科目合格者を含めた割合」を区別する必要があります。

不合格になった科目は再受験できる

高卒認定試験で一部の科目が不合格になった場合でも、次回以降の試験で再挑戦できます。

試験は原則として年2回実施されるため、最初の受験で全科目に合格できなくても、残りの科目に向けて勉強を続けることが可能です。

特に、不登校などで学習に不安を抱えている場合は、最初から全科目合格を目標とせず、得意科目や取り組みやすい科目から挑戦する方法もあります。

一度の試験結果だけで将来の進路が決まるわけではありません。 お子さんの学習状況や体調に合わせて、無理のない計画を立てることが大切です。

高卒認定試験の科目と出題範囲

高卒認定試験で合格に必要な科目数は、2026年度から9科目または10科目となっています。

2026年度から新たに「情報」が追加されたため、古い参考書やインターネット上の情報を利用する際には注意が必要です。

2026年度からの9〜10科目を解説

2026年度の高卒認定試験の科目は、以下のとおりです。

教科試験科目合格要件
国語国語必須
地理歴史地理・歴史両方必須
公民公共必須
数学数学必須
外国語英語必須
情報情報必須
理科科学と人間生活・物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎2〜3科目選択

理科は、以下のいずれかの組み合わせを選択します。

  • 9科目で合格する場合: 「科学と人間生活」と、物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎から1科目
  • 10科目で合格する場合: 物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎から3科目

どちらを選ぶかによって、合格に必要な科目数が変わります。

また、2026年度から追加された「情報」では、情報社会や情報技術など、高校の「情報Ⅰ」に相当する内容が出題されます。

文部科学省では新科目のサンプル問題も公開しているため、受験前に確認しておきましょう。

(参考:文部科学省|高等学校卒業程度認定試験の制度・科目変更)

高校の修得単位による科目免除

高校に在籍していた経験がある場合、在学中に修得した単位によって、一部の試験科目が免除されることがあります。

例えば、高校1年生の途中まで通学していた場合や、高校2年生以降に中退した場合などは、修得済みの単位が免除要件を満たしている可能性があります。

ただし、単に授業を受けたことがあるだけでは免除の対象にならず、学校で正式に単位を修得していることが必要です。

科目免除を希望する場合は、在籍していた高校に「単位修得証明書」の発行を依頼し、文部科学省の免除要件と照らし合わせて確認しましょう。

不登校期間がある場合でも、修得済みの単位があれば免除を受けられる可能性があります。

不登校から高卒認定試験に合格するための勉強法

不登校のお子さんが高卒認定試験を目指す場合、学習にブランクがあることを不安に感じるご家庭も少なくありません。

しかし、すべての科目を最初から完璧に理解しようとする必要はありません。

大切なのは、お子さんの現在の学力や気持ちに合わせて、少しずつ学習を進めることです。

学習にブランクがある場合は中学校の復習から始める

中学校や高校の授業を十分に受けられなかった場合は、まず基礎的な内容から復習しましょう。

特に、数学や英語は以前に学習した内容を土台として新しい知識を身につける科目であるため、理解が不十分な部分まで戻ることが重要です。

例えば、数学で一次方程式や関数が苦手な場合は、中学校の参考書や問題集を使って復習する方法があります。

また、英語では基本的な単語や文法から学び直すことで、高校の学習内容にも取り組みやすくなります。

最初から長時間勉強する必要はありません。短い時間から始め、集中できる時間や学習への意欲に合わせて調整していきましょう。

保護者の方も、勉強時間や進み具合だけに注目するのではなく、お子さんが無理なく学習を続けられる環境を整えることを意識してみてください。

過去問を活用して苦手科目を把握する

高卒認定試験の対策では、過去問を活用することが効果的です。

過去問を確認すると、出題形式や問題の難易度を把握できるだけでなく、自分の得意分野や苦手分野も見えてきます。

学習を進める際には、以下のような流れがおすすめです。

  1. 過去問を確認して、現在の理解度を把握する
  2. 解けなかった問題に関連する基礎知識を復習する
  3. 参考書や問題集で練習する
  4. もう一度過去問に取り組み、理解度を確認する

最初からすべての問題を解けなくても問題ありません。解けなかった箇所を明確にし、必要な内容を学び直すことが大切です。

なお、2026年度から試験科目に「情報」が追加されているため、過去問だけでなく、最新の試験範囲に対応した教材も確認しましょう。

独学が難しい場合は学習支援を利用する

高卒認定試験は独学で合格を目指すこともできますが、すべてのお子さんに独学が適しているとは限りません。

特に、不登校の期間が長かった場合は、勉強内容だけでなく、生活リズムや学習への不安などが影響することもあります。

そのような場合は、塾やオンライン学習、フリースクールなど、学校以外の学習支援を検討することも一つの方法です。

例えば、フリースクールの中には、お子さんの学習状況に合わせた個別学習や、生活面・心理面のサポートに取り組んでいる施設もあります。

高卒認定試験そのものの対策が受けられるかどうかは施設によって異なりますが、学習習慣を取り戻したり、安心して過ごせる居場所を見つけたりするきっかけになることがあります。

高卒認定試験への合格だけを急ぐのではなく、お子さんが安心して学び続けられる環境を選ぶことが大切です。

高卒認定試験の受験資格・費用・日程

高卒認定試験を受けるには、受験資格を満たしたうえで、決められた期間内に出願する必要があります。

特に、科目免除を申請する場合は、必要書類の準備に時間がかかることもあるため、早めに確認しましょう。

高卒認定試験は何歳から受験できる?

高卒認定試験は、受験する年度の3月31日までに満16歳以上になる方が対象です。

高校を中退した方だけでなく、高校に在籍している方や、不登校で通学していない方も受験できます。

ただし、すでに高校を卒業している方など、大学入学資格を持っている方は受験できません。

また、18歳未満ですべての科目に合格した場合は、18歳の誕生日から正式に合格者となります。

そのため、大学への進学を希望している場合は、受験時期や入学時期も考慮して計画を立てましょう。

高卒認定試験の受験料と必要書類

高卒認定試験の受験料は、受験する科目数によって異なります。

受験科目数受験料
3科目以下4,500円
4〜6科目6,500円
7科目以上8,500円

受験料は、収入印紙を受験願書に貼り付けて納付します。

また、出願の際には、主に以下の書類が必要です。

  • 受験願書
  • 顔写真
  • 受験料分の収入印紙
  • 住民票など、指定された本人確認・出願書類
  • 科目免除を申請する場合は単位修得証明書など

必要な書類は受験者の状況によって異なるため、文部科学省の受験案内を確認してください。

年2回実施される試験日程

高卒認定試験は、原則として年2回実施されています。

2026年度の日程は、以下のとおりです。

第1回第2回
出願期間4月6日〜5月13日7月21日〜9月11日
試験日8月6日・7日11月7日・8日
結果通知9月1日発送予定12月8日発送予定

※上記はある年の日程一例です。正確な試験日程については、最新の公式情報をご確認ください。

出願期間を過ぎると原則として受け付けてもらえないため、受験を考えている場合は早めに準備しましょう。

(参考:文部科学省|高卒認定試験の公式案内)

高卒認定試験に合格した後の進路と履歴書の書き方

高卒認定試験に合格すると、大学や専門学校などへの進学を目指せるようになるほか、就職や資格取得に活用できる場合もあります。

ただし、高卒認定試験の合格は、高校卒業そのものとは異なるため、進路を検討する際には違いを理解しておくことが大切です。

履歴書の学歴欄への記載例

高卒認定試験に合格した場合は、履歴書にその事実を記載できます。

記載する際には、略称ではなく「高等学校卒業程度認定試験」という正式名称を使用すると分かりやすいでしょう。

例えば、高校を中退した後に高卒認定試験に合格した場合は、次のように記載します。

年月学歴
令和○年3月○○中学校 卒業
令和○年4月○○高等学校 入学
令和○年9月○○高等学校 中途退学
令和○年12月高等学校卒業程度認定試験 合格

なお、履歴書によっては高卒認定試験の合格を資格欄に記載する場合もあります。

大切なのは、高校卒業と高卒認定試験の合格を混同せず、正確な経歴を記載することです。

大学・専門学校への進学や就職への活用

高卒認定試験に合格すると、高校を卒業していなくても、大学・短期大学・専門学校などへの進学を目指せます。

ただし、高卒認定試験の合格は入学試験の合格を保証するものではありません。大学などに進学するためには、志望校が実施する入学者選抜に向けた対策が必要です。

また、就職活動においても、高卒認定試験の合格を学力の証明として活用できる場合があります。

ただし、企業によっては高校卒業資格を応募条件としている場合もあるため、募集要項を確認することが重要です。

高卒認定試験は、高校に通うことが難しかったお子さんにとって、将来の進路を広げるための一つの手段となります。

不登校から高卒認定試験を経て大学進学を目指したい方は、以下の記事も参考にしてください。

不登校で迷う場合|高卒認定試験と通信制高校の違い

高卒認定試験と通信制高校は、どちらも不登校のお子さんが将来の進路を考える際の選択肢ですが、取得できる資格や学習方法に違いがあります。

比較項目高卒認定試験通信制高校
取得できるもの高校卒業程度の学力認定高校卒業資格
学習方法独学や学習支援などレポート・スクーリング・試験など
必要な期間科目の合格状況による原則3年以上の高校在籍期間など
最終学歴合格のみでは高卒にならない高卒となる
大学進学合格などの条件を満たせば可能卒業により大学入学資格を取得

高卒認定試験は、必要な科目に合格することで進学を目指せるため、大学受験などを優先したい方に適しています。

一方、通信制高校では、高校卒業資格の取得を目指しながら、学校やサポート校による学習支援を受けられる場合があります。

サポート校では、通信制高校での学習やレポート提出、生活面・進路面などを支援している場合があります。なお、サポート内容は施設によって異なります。

どちらが適しているかは、お子さんの現在の状況や、将来の目標によって異なります。

進学に向けて早く学力を証明したいのか、高校卒業資格を取得しながら学習を続けたいのかを整理して選ぶことが大切です。

高卒認定試験と高校卒業資格の違いを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

高卒認定試験に不安がある場合は学習支援も検討しよう

高卒認定試験は、不登校や高校中退を経験したお子さんにとって、将来の可能性を広げる選択肢の一つです。

しかし、試験の難易度が比較的取り組みやすい内容であっても、学習を継続すること自体に難しさを感じる場合があります。

そのようなときは、一人で勉強を続けることにこだわらず、お子さんに合った学習環境を探してみましょう。

自分のペースで学べる環境を選ぶ

不登校のお子さんの中には、集団授業が苦手だったり、学校の授業についていけなかった経験から、学習に自信を持てなくなっていたりする方もいます。

そのような場合は、無理に周囲と同じペースで学ぶ必要はありません。

例えば、少人数で学べる場所や、個別に学習内容を調整できる環境であれば、自分の理解度に合わせて勉強を進められます。

また、学校以外の場所で人と関わる経験が、学習への意欲や自信につながることもあります。

大切なのは、高卒認定試験の合格だけに目を向けるのではなく、お子さんが安心して過ごしながら、少しずつ将来について考えられる環境を整えることです。

保護者だけで悩まず相談できる場所を探す

不登校のお子さんの進路について、「高卒認定試験を受けさせるべきか」「通信制高校に進学した方がよいのか」と悩む保護者の方もいるでしょう。

しかし、どの進路が適しているかは、お子さんの気持ちや学習状況、将来の希望によって異なります。

高卒認定試験だけでなく、通信制高校やフリースクールなど、複数の選択肢を知ることで、お子さんに合った進路が見つかる可能性があります。

また、学習面だけでなく、学校生活や人間関係について相談できる場所があることも、保護者の方にとって安心材料となるでしょう。

進路についてすぐに結論を出す必要はありません。お子さんの気持ちを尊重しながら、必要に応じて外部の支援を活用することも検討してみてください。

まとめ

高卒認定試験は、高校で学ぶ基礎的な知識を中心に出題される試験です。公式な偏差値や固定の合格点は公表されていませんが、過去問を活用し、必要な知識を身につけることで合格を目指せます。

また、一度の試験ですべての科目に合格する必要はなく、合格科目を積み重ねながら、自分のペースで受験できることも特徴です。

不登校や高校中退を経験したお子さんにとっても、高卒認定試験は大学や専門学校などへの進学の可能性を広げる一つの方法となります。

ただし、学習にブランクがある場合や、一人で勉強を続けることに不安がある場合には、周囲のサポートが役立つこともあります。

大切なのは、高卒認定試験への合格だけを目標にするのではなく、お子さんの気持ちや将来の希望に合わせて、無理のない学び方を選ぶことです。

高卒認定試験を目指すか、通信制高校などで高校卒業資格の取得を目指すか迷っている場合には、学校以外の学びの場も含めて検討してみましょう。

学研WILL学園は、通信制高校のサポート校とフリースクールの機能をあわせ持つ学びの場として、不登校経験のあるお子さんや、学校生活・人間関係・学習面に不安を抱えるご家庭を支えています。

今のお子さんに合った学び方や居場所について悩まれている方は、まずは一度ご相談ください。