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高校中退のデメリットとは?後悔しないための進路選択

高校中退 デメリット 高校生

「もう高校を辞めたい…」 いじめや友人関係の悩み、勉強についていけない、校風が合わないなど、様々な理由で高校生活に苦しさを感じ、中退を考えている方もいるかもしれません。

しかし、いざ高校を中退するとなると、「その後の人生はどうなるんだろう?」「就職で不利になるって本当?」「将来、後悔しないかな?」といった不安が頭をよぎるのではないでしょうか。

この記事では、高校中退を考えているあなたや、その将来を心配する保護者の方に向けて、中退がもたらす具体的なデメリットと、その後の人生の現実を詳しく解説します。

同時に、デメリットを乗り越えて未来を切り拓くための具体的な方法も紹介します。この記事を読めば、高校中退という選択がもたらす影響を正しく理解し、後悔しないための進路選択ができるようになります。

「まだ退学を決断していない方は、一度立ち止まって他の選択肢も確認してみましょう。後悔しないために知っておきたい判断ポイントや手順を詳しく解説しています。」

高校中退の4大デメリット

高校中退には、将来の選択肢に大きく影響する4つのデメリットがあります。まずは、どのような不利益があるのかを具体的に見ていきましょう。

就職先の選択肢が狭まり正社員が難しい

高校中退の最大のデメリットは、就職先の選択肢が大幅に狭まることです。

多くの企業の正社員求人では、応募資格が「高等学校卒業以上(高卒以上)」と定められています。そのため、高校を中退して最終学歴が「中学校卒業(中卒)」になると、そもそも応募すらできない求人が非常に多くなります。

もちろん、学歴不問の求人も存在しますが、高卒以上の応募者と競合した場合、不利になる可能性は否定できません。結果として、正社員としての就職が難しくなり、非正規雇用(アルバイトや契約社員など)を選ばざるを得ないケースが増える傾向にあります。

生涯賃金に大きな差が出る

学歴の違いは、生涯にわたって得られる収入(生涯賃金)に大きな差を生みます。

高校を中退すると、最終学歴が「中卒」になるため、高卒や大卒の人と比べて収入が低くなる傾向が顕著です。これは、正社員として就職しにくいことや、就けたとしても昇給や昇進の機会が限られることが主な理由です。

具体的な金額については、後の章で詳しく解説しますが、この経済的な格差は、結婚や子育て、老後の生活設計など、人生のあらゆるステージに影響を及ぼす可能性があります。

大学や専門学校へ直接進学できない

高校を中退すると、大学、短期大学、専門学校への進学資格を失います。

これらの学校を受験するためには、「高等学校を卒業した者」または「それと同等以上の学力があると認められた者」という条件を満たす必要があるからです。

もし、中退後に「やっぱり大学で学びたい」「専門的なスキルを身につけたい」と思っても、すぐに受験することはできません。進学の道を選ぶためには、後述する「高等学校卒業程度認定試験(高認)」に合格し、大学入学資格を得る必要があります。

最終学歴が「中卒」になる社会的影響

最終学歴が「中卒」になることは、就職や進学以外にも様々な社会的影響を及ぼします。

  • 資格取得の制限
    一部の国家資格や公務員試験では、受験資格として「高卒以上」が求められる場合があります。将来就きたい仕事が見つかっても、学歴が壁となり挑戦できない可能性があるのです。

  • 社会的な偏見
    残念ながら、日本社会にはまだ学歴に対する偏見が根強く残っています。「高校を中退した」という事実だけで、「忍耐力がない」「計画性がない」といったネガティブなイメージを持たれてしまう場面があるかもしれません。

  • 自己肯定感の低下
    周囲の友人たちが高校を卒業し、大学進学や就職をしていく中で、自分だけが違う道を進むことに孤独感や劣等感を抱き、自己肯定感が低下してしまうケースも少なくありません。

【その後】就職・収入面での現実

高校中退後の人生、特に就職や収入面での現実はどうなっているのでしょうか。ここでは、客観的なデータをもとに、そのリアルな姿を見ていきましょう。

高卒・大卒との生涯賃金・年収比較

学歴による生涯賃金の差は、想像以上に大きいのが現実です。

独立行政法人 労働政策研究・研修機構の調査によると、学歴別の生涯賃金(退職金を含まない)は以下のようになっています。

学歴生涯賃金(男性)生涯賃金(女性)
中学校卒約1億9,000万円約1億5,000万円
高校卒約2億1,000万円約1億5,000万円
大学・大学院卒約2億6,000万円約2億1,000万円

このデータを見ると、男性の場合だと中卒と高卒では約2,000万円、大卒とは約7,000万円もの差が生まれることがわかります。これは、安定した生活を送る上で非常に大きな違いと言えるでしょう。

応募できる求人の特徴と非正規雇用の割合

高校中退(中卒)の場合、応募できる求人は以下のような職種に偏る傾向があります。

  • 建設・土木作業員
  • 工場でのライン作業
  • トラック運転手
  • 飲食店や小売店の店員
  • 清掃員

これらの仕事が社会に不可欠であることは言うまでもありませんが、体力的な負担が大きかったり、給与水準が低めであったりするケースも多いのが実情です。

また、厚生労働省のデータによると、最終学歴が中学卒の人のうち、非正規雇用の割合は男性で約3割、女性では約6割にものぼります。高卒や大卒に比べて、不安定な雇用形態で働く人の割合が著しく高いことがわかります。

就職活動で不利になりやすい理由

なぜ、高校中退者は就職活動で不利になってしまうのでしょうか。その理由は主に3つあります。

  • 【基礎学力や継続性への懸念】
    採用担当者は「高校を卒業できなかった」という事実から、「基礎的な学力が不足しているのではないか」「仕事を始めても長続きしないのではないか」という懸念を抱きがちです。

  • 【応募者が多い場合の優先順位】
    同じ求人に高卒や大卒の応募者もいた場合、特別なスキルや経験がない限り、学歴の高い応募者が優先されてしまう傾向があります。

  • 【中退理由の説明の難しさ】
    面接で必ず聞かれる「なぜ高校を中退したのですか?」という質問に対して、採用担当者を納得させられるような、前向きな理由を説明するのが難しいことも一因です。

中退後でも大丈夫!デメリットを覆す3つの進路

ここまで厳しい現実をお伝えしてきましたが、高校を中退したら人生が終わるわけでは決してありません。「高校中退しても大丈夫」、そう言えるための具体的な選択肢が3つあります。

「中退後には進学・就職・資格取得など、さまざまな進路があります。それぞれのメリット・デメリットを詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。」

高卒認定試験(高認)に合格し大学進学を目指す

大学や専門学校への進学を希望する場合、高等学校卒業程度認定試験(高認)に合格することが最初のステップになります。

高等学校卒業程度認定試験(高認)とは、様々な理由で高校を卒業できなかった人に対し、高校卒業者と同等以上の学力があることを国が認定する試験です。

  • 【高認のメリット】

    • 合格すれば、大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。
    • 就職活動の際に履歴書に「高等学校卒業程度認定試験 合格」と記載でき、学習意欲をアピールできます。
    • 一部の資格試験では、高卒者と同様の受験資格が得られます。
  • 【注意点】
    高認に合格しただけでは、最終学歴は「中卒」のままです。学歴を「高卒」にするには、高認合格後に全日制、定時制、通信制などのいずれかの高校に進学し、卒業する必要があります。

「『高卒認定を取るのと通信制高校へ進学するのはどちらがいいの?』と迷う方も少なくありません。それぞれの違いや向いている人を比較した記事も参考になります。」

通信制・定時制高校へ転入・編入し高卒資格を得る

「やっぱり高校卒業資格(高卒)が欲しい」と考えるなら、通信制高校や定時制高校への転入・編入が最も現実的な選択肢です。

「通信制高校にはどのような仕組みがあり、自分に合っているのか気になる方も多いでしょう。学費や通い方、卒業までの流れなどを詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。」

通信制高校

自宅でのレポート学習を基本とし、年に数回のスクーリング(対面授業)に通うことで卒業を目指す高校です。

  • 自分のペースで学習できる
  • 毎日通学する必要がないため、アルバイトや好きなことと両立しやすい
  • 人間関係の悩みが少ない
  • 前の高校で取得した単位を引き継げる場合が多い

定時制高校

夕方や夜間に授業が行われる高校です。全日制と同じように教室で授業を受け、4年間(単位制の場合は3年で卒業可能な場合も)で卒業を目指します。

  • 働きながら通いやすい
  • クラスメイトと共に学ぶことができる
  • 全日制に比べて少人数で、個別のサポートを受けやすい傾向がある

どちらの選択肢も、卒業すれば正式な「高卒」の学歴が得られます。これにより、就職や進学の選択肢が大きく広がります。

資格取得やスキルを武器に就職する

学歴に自信がなくても、専門的な資格やスキルを身につけることで、就職市場での評価を高めることができます。

学歴不問で挑戦でき、かつ就職に直結しやすい資格・スキルには以下のようなものがあります。

  • IT関連スキル
    プログラミングやWebデザインなど、IT業界は実力主義の傾向が強く、スキルがあれば学歴に関わらず活躍できるチャンスがあります。

  • 介護職員初任者研修
    高齢化社会において需要が高く、比較的短期間で取得できる資格です。働きながら上位資格を目指すことも可能です。

  • 宅地建物取引士(宅建士)
    不動産業界で必須ともいえる国家資格。合格は簡単ではありませんが、取得できれば大きな武器になります。

  • 調理師免許
    料理の世界は実力と経験が重視されます。飲食店で働きながら免許取得を目指す道もあります。

自分の興味や適性に合った分野を見つけ、専門性を高めていくことが、学歴の壁を乗り越える鍵となります。

「高校中退してよかった」と感じる点(メリット)

デメリットばかりが注目されがちな高校中退ですが、中には「中退してよかった」と感じる人もいます。どのような点にメリットを感じるのでしょうか。

人間関係や学業のストレスからの解放

いじめや友人関係のトラブル、厳しい校則など、耐え難いストレス環境から物理的に離れられることは、最大のメリットと言えるでしょう。精神的に追い詰められている状況では、まず自分の心と体の健康を守ることが最優先です。中退によって心に余裕が生まれ、次のステップを考える気力が湧いてくることもあります。

自分の興味がある分野に時間を使える

高校のカリキュラムは、必ずしも自分の興味と一致するとは限りません。学校の授業に縛られず、本当に学びたいことや、やりたい活動に自分の時間を自由に使えるようになります。例えば、プログラミングの勉強に没頭したり、芸術活動に打ち込んだり、起業の準備をしたりと、目標が明確な人にとっては有意義な時間となるでしょう。

早く社会に出て実務経験を積める

同年代の多くが高校や大学で学んでいる間に、一足早く社会に出て働き、実務経験を積めることもメリットの一つです。特に、職人の世界やIT業界など、学歴よりも現場での経験やスキルが重視される分野では、この「早さ」が有利に働くことがあります。若いうちから経済的に自立できるという側面もあります。

高校中退に関するよくある質問

ここでは、高校中退を考える際に多くの人が抱く疑問についてお答えします。

Q. 退学理由は就活の面接で正直に話すべき?

A. 嘘をつくのは絶対にNGですが、伝え方を工夫することが重要です。

例えば、「勉強が嫌で辞めた」と正直に言うのではなく、「他に学びたい専門分野が見つかり、そのための時間を作りたかったため、退学を決意しました」のように、前向きな理由や将来への意欲に転換して話すように心がけましょう。反省点と、そこから何を学んだかをセットで伝えられると、採用担当者に良い印象を与えられます。

Q. 履歴書の学歴欄はどう書く?

A. 事実を正確に記載する必要があります。

「〇年〇月 〇〇高等学校 入学」の次の行に、「〇年〇月 〇〇高等学校 中途退学」と書くのが正しい書き方です。もし高卒認定試験に合格している場合は、さらにその下に「〇年〇月 高等学校卒業程度認定試験 合格」と記載します。

Q. 親や先生にはどう相談すればいい?

A. 感情的にならず、冷静に自分の気持ちと状況を伝えることが大切です。

ただ「辞めたい」と伝えるだけでは、反対される可能性が高いでしょう。なぜ辞めたいのかという理由に加えて、中退した後にどうしたいのか(通信制高校に編入したい、高認を取りたいなど)という具体的な計画をセットで話すことで、あなたの本気度が伝わり、真剣に相談に乗ってもらいやすくなります。

Q. 高校の退学手続きの流れ

A. 一般的に、高校を退学する際の手続きは以下の流れで進みます。

  1. 担任の先生に相談する
    まずは、退学の意思を担任の先生に伝えます。

  2. 保護者を含めた三者面談
    先生、あなた、保護者で面談を行い、退学の意思確認や理由のヒアリングが行われます。

  3. 「退学届」の提出
    学校から渡される「退学届」に必要事項を記入し、保護者の署名・捺印をもらって提出します。

  4. 校長の承認・退学許可
    学校内の会議(職員会議など)を経て、校長が退学を承認すれば、正式に退学となります。

学校によって細かな手順は異なる場合があるため、まずは担任の先生に確認しましょう。

一人で悩む前に相談できる公的窓口

高校中退について悩んだとき、一人で抱え込む必要はありません。親や先生に話しにくい場合でも、あなたの味方になってくれる公的な相談窓口があります。

地域の若者サポートステーション(サポステ)

働くことに悩みを抱える15歳から49歳までの若者を対象とした支援機関です。キャリアコンサルタントなどの専門家が、進路相談や就職支援、コミュニケーション訓練など、一人ひとりの状況に合わせたサポートを無料で提供してくれます。

ハローワーク(わかものハローワーク)

国が運営する総合的な雇用サービス機関です。仕事探しはもちろん、職業相談や職業訓練の案内も行っています。特に34歳以下の若者を対象とした「わかものハローワーク」では、担当者制でじっくり相談に乗ってもらえるなど、手厚いサポートが受けられます。

NPO法人の運営するフリースクールや相談機関

不登校や高校中退者を支援するNPO法人が、全国各地に存在します。フリースクールのような居場所の提供や、学習支援、カウンセリングなど、公的機関とはまた違った視点でのきめ細やかなサポートを行っています。インターネットで「地域名 高校中退 支援 NPO」などと検索してみましょう。

まとめ

この記事では、高校中退のデメリットとその後の現実、そしてデメリットを乗り越えるための具体的な方法について解説しました。

高校中退の4大デメリット

  • 就職先の選択肢が狭まり正社員が難しい
  • 生涯賃金に大きな差が出る
  • 大学や専門学校へ直接進学できない
  • 最終学歴が「中卒」になる社会的影響

これらのデメリットは、決して軽いものではありません。高校中退という決断は、あなたの将来に大きな影響を与える可能性があります。

しかし、高校を中退したからといって、人生のすべてが決まってしまうわけではありません。

  • 高卒認定試験(高認)
  • 通信制・定時制高校への転入・編入
  • 資格取得やスキルの習得

このように、失ったものをカバーし、未来を切り拓くための道は確かに存在します。大切なのは、安易に決断せず、情報を集め、様々な選択肢を比較検討することです。

もし今、あなたが学校生活に苦しみ、一人で悩んでいるなら、まずはこの記事で紹介した相談窓口に連絡してみてください。あなたの気持ちを理解し、一緒に未来を考えてくれる人が必ずいます。

後悔のない道を選ぶために、焦らず、じっくりと考えて行動していきましょう。

学研WILL学園では、不登校経験のあるお子さんや、学校生活・人間関係・学習面に不安を抱えるご家庭に寄り添い、今の状態に合った学び方や居場所を一緒に考えています。

今のお子さんに合った学び方や居場所について悩まれている方は、まずは一度ご相談ください。